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2018年10月 アーカイブ

2018年10月30日

アウトニーズ(京都市伏見区)

京都・伏見区に店舗を構えるシトロエンのプロショップ「アウトニーズ」。1998年に二井浩之社長が創業して以来、一貫してシトロエンにこだわり続けている。創業時の店舗は、なんと社長と奥様の房子さんで仕上げた手作りだったそうだ。房子さんは「あれはショールームというより小屋でしたね」と当時を振り返って笑う。

現在は、多くのユーザーからの信頼が背景となり、丘の斜面を利用した広大な敷地に、商談ルーム、ショールーム、工場、ストックヤード、駐車場を有する大規模店に発展。また、オランダにも傘下のファクトリーを持ち、欧州で仕入れたDSなどを仕上げる拠点としている。

「弊社の主力は間違いなくDSです。でも、自社で管理していた個体が下取りで戻ってくるケースは本当に少なくなりました。近年、DSはすでにコレクターズアイテムとなっており、オーナーが手放さないのです。ですから、仕入れは主に欧州で行います。社長、または私が現地まで足を運び、実車を見て、さらにオランダ工場のメカニックと修復の方向性を話し合うのが基本となります」。DSの仕入れについて話してくれるのは、アウトニーズ社の役員を務める伊藤悠太さんだ。

ただし、欧州に存在するDSもスタンダードモデルのID 19が多く、上級モデルの2123パラスはその数が激減しているという。そのような状況が価格の高騰につながっているわけだ。そうなると、普通の人が手に入れるのは難しくなる。それは、アウトニーズが一貫して守り続けてきた「多くの人にクラシック・シトロエンを楽しんでもらう」という理念から離れていくことにもなるわけだ。そこで、伊藤さんの出した答えは、より手軽に楽しめるモデルを充実させること。

「アウトニーズの看板商品はDSです。でも、あくまで一元さんお断り的なショップではありません。今後は、手軽に楽しめるモデルとして、CXXMBXなどのストックを強化していく予定です。特にCXには力を入れていきます」。

そこで、ポイントになるのは『ハイドロ』のメンテナンスだ。メカニックがその構造を理解し、経験をベースにしたノウハウとコツが必要になるから、近年はメンテナンスを行える工場が減っている。伊藤さんは「うちの工場には経験豊富なベテランメカニックが揃っています。クラシック・シトロエンのスペシャリストといっていいでしょう。もちろん、どの世代のハイドロも修理できますし、パーツの心配も要りません」と胸を張る。

また、若い人たちに訴求するモデルとして、「BX」、「アミ」や「ビサ」も積極的に仕上げていくという。実際、SNSなどでは若い人から「このクルマ、かたちが可愛い!」「街で見かけないクルマだから目立つ」「ルックスがお洒落」などの声が届くという。

「クラシック・シトロエンをファッション感覚で選び、通勤など日常生活のなかでお使いいただいても良いのです。旧車だからといって、堅苦しく考えることはありません。これからは、もっと裾野を広げていく様々な取り組みを行っていくつもりです」。

たしかに、熱心なシトロエンファンに交じって、ビギナーや女性がクラシック・シトロエンを自由に楽しむのは非常に良いことだと思う。質の高いアフターケアが約束されるアウトニーズだからできることだろう。今後の取り組みが楽しみだ。

 

「クラシック・シトロエンをより多くの人に自由に楽しんでもらいたい」と話すアウトニーズの取締役 伊藤悠太さん。

 

AutoNeeds

有限会社アウトニーズ

取締役 伊藤 悠太氏

京都府京都市伏見区深草大亀谷岩山町185-1

TEL.075-646-0213

 

 

 

 

 

 

 

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