今週の大穴グルマ ハッチバック(2リッタークラス・5ドア)篇
さて、激戦を制してハッチバック車の大穴グルマ・NO1を獲得したのは、BMW 1シリーズの中核モデルだった118iだ。1シリーズは2007年の春まで、2リッター直4ユニット搭載車を118iと120iの2モデル用意していた。両者の違いはエンジンの発生するパワーとトルク。129psの118iは扱いやすさを、150psの120iは動力性能を重視していたのである。そう、今回の主役であるBMW118iは、約2年半しかカタログに掲載されなかったモデル。この手のクルマは普通なら稀少車となるところなのだが、さすがシリーズの中核を担っていただけに認定中古車の流通量は豊富だ。走行距離やボディカラーを検討できるだけの数は十二分にあると言えるだろう。
ところでこの固体の走行距離と価格をチェックしていただきたい。走行1.8万kmで178万円! 安い! ちなみに118iの新車価格は332万円だったのだから、1シリーズのなかでの割安感は一頭地を抜く。相場を紐解いてみると、格下の116iとは価格帯が完全にオーバーラップしているのだ。言うまでもなく見逃す手はない。扱いやすさを重視していたモデルとはいえ、そこはBMW、並以上の動力性能を持っているということを忘れないでほしい。加速力や高速走行の安定感は、このクラスではトップレベルと思って間違いない。決してクルマ好きを落胆させることはないと断言しよう。購入予算は諸費用込み200万円でOK。かなり“おいしい”!
BMWの末っ子、1シリーズがリリースされたのは2004年・秋のこと。用意されたのは、直4ユニットが1.6リッターの116iと2リッターの118i/120i。直6が3リッターの130iだった。ハッチバックとはいえ、BMWの法則に習いこのクラスでは唯一となる後輪駆動を採用している。その型式名で勘違いされやすいのだが、118iは1.8リッターではなく、120iと同じ2リッターを搭載するモデル。120iは150ps、118iは実用域のトルクを重視した129psとなる。ところで、1シリーズのトピックと言えば、世界屈指の実力を誇るパワーユニットとサスペンション、そしてプレミアム・コンパクトと呼ぶにふさわしい装備の数々。ランフラット・タイヤやトラクションコントロール付きDSC、しっとり落ち着いた雰囲気を醸すインテリアなどはCセグメントに属するクルマの常識を完全に越えている。ちなみに、118iは2007年にカタログから落ちているものの、決して日影のクルマなどではない。普通の人が普通に走らせたときのバランスのよさはシリーズで最も優れているモデルかもしれない。
★全長×全幅×全高 4240×1750×1430mm ★車重1360kg ★エンジン 2リッター直4DOHC ★最高出力/最大トルク 129ps/18.4mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 332万円
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