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2020年09月10日

目的別ヤングタイマーの選び方/第7回/日常+週末ドライブ

目的別ヤングタイマーの選び方/第7回

日常+週末ドライブ編

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はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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ロータス・エラン(M100型)とは?

ロータス・エランという車名を聞くとS1~S4まで展開され、+2仕様までラインナップされたFRライトウェイトスポーツのことをイメージしがちですが、熱心なクルマ好きの脳内ではロータス初の量産FFスポーツカーとしてリリースされた2代目ロータス・エラン(M100型)も抜群の存在感を誇っています。

1989年に登場したM100型エランは、ロータスがGMの傘下だった時代に開発プロジェクトが立ち上がり、同じGMファミリーだったいすゞ製エンジンをフロントに積んでデビューしました。グレードは2タイプで、最高出力130psのNAエンジンを積む「エラン」と最高出力165psのターボエンジンを積む「エランSE」がラインナップされました。どうやら、いすゞが当時開発中だった1.6リッターエンジンの4XE1(特にDOHC4バルブヘッド)の設計にロータスが深く関与していたらしく、親会社のGMからもGMファミリーのエンジンを使うように、との指示があったことから、M100型のエンジンには4XE1とそのターボ版である4XE1-Tが選ばれたといわれています。

1992年まで生産され、ここで一旦造られなくなりましたが、1994年にGMから経営権を買い取ったブガッティのもとで復活し、S2モデルとして約800台(余っていたエンジンの総数だと言われる)が再生産されたといわれています。その後、生産設備一式が韓国の起亜自動車の手に移り、キア・ビガートという車名で1996年から1997年まで生産されました。日本にも少数輸入されたものの、各部がリセッティングされていたので、ロータスならではの高度なハンドリングを楽しむことはできませんでした。

高剛性スチール製バックボーン・シャシーに軽量なコンポジット製ボディを組み合わせているというロータスの基本レシピに則っていましたが、日本メーカーのパワーユニットを採用し、なおかつフロントエンジン/フロントドライブというFFレイアウトだったことからロータス・マニアの中にはM100型エランがデビューした際に敬遠した人もいました。

現在は、そのハンドリングのよさ、フロントの安定感、そして、優れたトラクションなどから万人に高く評価されています。

「世界一流のコーナリング・マシン」と呼ばれることすらある、M100型エランのハンドリングについて記述しますと、車体をロールさせながらも粘り強く路面をグリップさせ続ける優れたサスペンションにより、秀逸かつ世界一流と言っていいレベルのハンドリング性能を実現していました。

特筆すべきはリアサスペンションで、フロントと同じようにダブルウィッシュボーン式となっているこのリアサスがいい仕事をしてくれるので、FFレイアウトでありながらコーナリング中にリアタイヤが鳴くことすらあるそうです。なお、このハンドリングのよさは絶妙な数値となっているトレッド(ロータスによる的確なセッティング)によって実現しているものなので、純正よりも内側に入るプラスオフセットのホイールは使用不可となることを知っておきましょう。

重量バランスのよさ、女性でも座りやすいシート、ウィンドウシールドが小さく、ドライバーおよびパッセンジャーの肩が風に晒されてしまうほどの圧倒的な開放感、エアコンやパワーステアリングを装備していることなどによる使い勝手のよさなどもアドバンテージポイントとなっているM100型エランは、200万円台で購入できるFFリアルスポーツです。

良質のユーズドカーが少なくなってきているので、ずっと探していたというロータス・フリークは、この機会にお買い求めください。現車は英国仕様のターボモデルで、歴代オーナーによってキレイに維持されてきた、とてもコンディションのいい車両です。車検整備はロータス 世田谷|オーセンティックカーズが管理してきたので安心です。

晴れてM100型エランのオーナーとなり、たくさん走ろうと思っている方は、車検毎に整備するのではなく、6ヶ月点検(オイル交換など)および12ヶ月点検(ホイールを外しての整備)も活用しながらメンテナンスしていくのがベストです。時間的/金銭的に余裕があるときにきっちり整備しながら、M100型エランをパートナーとした自動車趣味生活を満喫してください。

□プライス&店舗インフォメーション

■ロータス・エラン(M100型)

 税込車両本体価格:ASK

 年式:1992年

 初度登録:1994年

 ボディカラー:モナコホワイト

 内装カラー:ブラックハーフレザー/センタークロス

 車検:2022年(令和4年)2月

 走行距離:2.7万マイル

 修復歴:無し

 特記事項:右ハンドル、5MT、エアコン、パワーウィンドウ、パワーステアリング、ハーフレザーインテリア、ブラックトップ、点検記録簿有

■販売店舗

 ロータス 世田谷|オーセンティックカーズ

 住所:〒157-0073 東京都世田谷区砧1-3-10

 TEL:03-3417-6777

 営業時間:11:00~19:00(月・火~木・金・土)/12:00~18:00(日)

 サービス受付:10:00~19:00(月・火~木・金・土)/10:00~18:00(日)

 定休日:水曜日、年末年始

 HP:https://authentic-cars.com

■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典

 

 

 

 

 

 

2020年09月30日

目的別ヤングタイマーの選び方/第8回/週末ドライブ

目的別ヤングタイマーの選び方/第8回

 
週末ドライブ編
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。
 
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「ヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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アウトビアンキ A112 アバルトとは?
 
最初期モデルが1969年にデビューしたアウトビアンキ A112は、プリムラに続く前輪駆動車で、フロントに横置きで搭載された水冷直列4気筒OHVエンジンの排気量は903ccでした。高性能バージョンのA112 アバルトが登場したのは1971年のことで、エンジンの排気量が982ccまでアップされ、最高出力58psを発生。トランスミッションは4速MTで、足まわりなどが強化されていました。また、A112 アバルトは、ボディ側面下側やボンネットをブラックとしたツートーン塗装や、専用シートなどを装備した内装などが標準仕様(ベース車)とは異なっていました。
 
 
1973年には、標準仕様のA112に装備が豪華なE(エレガント)が追加設定され、A112 アバルトはマイナーチェンジを実施。シリーズ2へと進化し、モノトーン塗装となって、バンパーやライトリムが黒い樹脂製となりました。内装も変更された点がポイントです。1975年には、シリーズ全体がマイナーチェンジの対象となり、メーターをはじめとする内装の意匠が変更されました。A112 アバルトも変更を受けてシリーズ3となり、排気量1050cc/最高出力70psエンジンを搭載するクルマもラインナップされました。
 
 
1977年にシリーズ全体がビッグマイナーチェンジされ、ルーフが20mmほど高められて、グリルはヘッドライトリムと一体型になりました。また、テールランプは横長タイプに変更されました。A112 Eはエンジンの排気量を965ccまで拡大。A112 アバルトはシリーズ4に進化し、エンジンの排気量は1049ccのみとなり、ボンネットにエアインテークを装備。インパネやシートの形状も変更されました。
 
1979年に再びシリーズ全体がマイナーチェンジされ、標準仕様には、エリート、ジュニアの新グレードが設けられました。A112 アバルトはシリーズ5となり、グリルとテールライトの意匠を再度変更しつつ、樹脂製ホイールアーチ、サイドプロテクター、リアガーニッシュなどを新採用しました。トランスミッションは、新たに5速MTを搭載。シートや内装の意匠も変更されました。
 
1981年(1982年と考える場合もあり)から日本市場で初めてA112 アバルトの正規輸入車が販売され、このときのスペックは、1050cc、70ps、5速MT、左ハンドルのA112 アバルト(シリーズ5)でした。1983年にA112 アバルトのシリーズ6が日本でも発売され、この仕様は、前後バンパー(大型化)、Cピラーのディフレクター、テールランプ、ホイール、シートなどが変更されていました。パワーウィンドウがオプションで用意された点もトピックです。
 
1984年には、A112 アバルトのシリーズ7を発売。フロントバンパーにロードランプを内蔵し、ABARTHのロゴ入りとなるリアガーニッシュやリアリフレクターパネルを追加。シートがブラックとグレーストライプ(赤系ボディ)またはレッドとグレーストライプとなり、シートベルトをレッドに変更。ブロンズガラス、サイドストライプ&アバルトステッカー、アバルトホイールカバー、センタールーフアンテナなどを新たに採用しました。また3連メーターがセンターダッシュ下に移動しました。
 
1986年に日本でA112 アバルトの最終モデルを発売。売り切れと共に販売終了となりました。同年10月にはイタリア本国でジュニアの生産も終了し、後継モデルとなるアウトビアンキ Y10が送り出されました。
 
A112 アバルトは、販売終了から35年近くが経過しているため、細かなトラブルが発生することを前提として購入し、丁寧に扱いながら、定期的なメンテナンスを実施する必要があります。具体的には、急ハンドル、急ブレーキ、急発進をすることなく、油脂類やゴム類といった消耗品を早めに交換しながら、電気系も常にチェックしたいです。「転ばぬ先の杖」的な整備を実施し、なるべくトラブルを未然に防ぐようにしましょう。
 
すでに新品パーツを入手できないケースが多々あるので、Evita(エヴィータ)のような経験豊富なショップから購入し、その後のメンテナンス作業も依頼するのがベストです。
 
□プライス&店舗インフォメーション
 
■アウトビアンキ A112 アバルト
 
 税込車両本体価格:190万円
 
 年式:1982年
 
 ボディカラー:レッド
 
 内装カラー:ブラック/レッド・パイピング
 
 車検:--
 
 走行距離:--
 
 修復歴:--
 
 特記事項:左ハンドル、5MT、シートをエヴィータで張り替え済み
 
■販売店舗
 
 Evita(エヴィータ)
 
 住所:〒241-0014 神奈川県横浜市旭区市沢町 564-4
 
 TEL:045-351-8920
 
 営業時間:11:00~19:00
 
 定休日:月曜日
 
 HP:https://www.evita-mj.com
 
■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 

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