2020年09月30日

目的別ヤングタイマーの選び方/第8回/週末ドライブ

目的別ヤングタイマーの選び方/第8回

 
週末ドライブ編
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。
 
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「ヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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アウトビアンキ A112 アバルトとは?
 
最初期モデルが1969年にデビューしたアウトビアンキ A112は、プリムラに続く前輪駆動車で、フロントに横置きで搭載された水冷直列4気筒OHVエンジンの排気量は903ccでした。高性能バージョンのA112 アバルトが登場したのは1971年のことで、エンジンの排気量が982ccまでアップされ、最高出力58psを発生。トランスミッションは4速MTで、足まわりなどが強化されていました。また、A112 アバルトは、ボディ側面下側やボンネットをブラックとしたツートーン塗装や、専用シートなどを装備した内装などが標準仕様(ベース車)とは異なっていました。
 
 
1973年には、標準仕様のA112に装備が豪華なE(エレガント)が追加設定され、A112 アバルトはマイナーチェンジを実施。シリーズ2へと進化し、モノトーン塗装となって、バンパーやライトリムが黒い樹脂製となりました。内装も変更された点がポイントです。1975年には、シリーズ全体がマイナーチェンジの対象となり、メーターをはじめとする内装の意匠が変更されました。A112 アバルトも変更を受けてシリーズ3となり、排気量1050cc/最高出力70psエンジンを搭載するクルマもラインナップされました。
 
 
1977年にシリーズ全体がビッグマイナーチェンジされ、ルーフが20mmほど高められて、グリルはヘッドライトリムと一体型になりました。また、テールランプは横長タイプに変更されました。A112 Eはエンジンの排気量を965ccまで拡大。A112 アバルトはシリーズ4に進化し、エンジンの排気量は1049ccのみとなり、ボンネットにエアインテークを装備。インパネやシートの形状も変更されました。
 
1979年に再びシリーズ全体がマイナーチェンジされ、標準仕様には、エリート、ジュニアの新グレードが設けられました。A112 アバルトはシリーズ5となり、グリルとテールライトの意匠を再度変更しつつ、樹脂製ホイールアーチ、サイドプロテクター、リアガーニッシュなどを新採用しました。トランスミッションは、新たに5速MTを搭載。シートや内装の意匠も変更されました。
 
1981年(1982年と考える場合もあり)から日本市場で初めてA112 アバルトの正規輸入車が販売され、このときのスペックは、1050cc、70ps、5速MT、左ハンドルのA112 アバルト(シリーズ5)でした。1983年にA112 アバルトのシリーズ6が日本でも発売され、この仕様は、前後バンパー(大型化)、Cピラーのディフレクター、テールランプ、ホイール、シートなどが変更されていました。パワーウィンドウがオプションで用意された点もトピックです。
 
1984年には、A112 アバルトのシリーズ7を発売。フロントバンパーにロードランプを内蔵し、ABARTHのロゴ入りとなるリアガーニッシュやリアリフレクターパネルを追加。シートがブラックとグレーストライプ(赤系ボディ)またはレッドとグレーストライプとなり、シートベルトをレッドに変更。ブロンズガラス、サイドストライプ&アバルトステッカー、アバルトホイールカバー、センタールーフアンテナなどを新たに採用しました。また3連メーターがセンターダッシュ下に移動しました。
 
1986年に日本でA112 アバルトの最終モデルを発売。売り切れと共に販売終了となりました。同年10月にはイタリア本国でジュニアの生産も終了し、後継モデルとなるアウトビアンキ Y10が送り出されました。
 
A112 アバルトは、販売終了から35年近くが経過しているため、細かなトラブルが発生することを前提として購入し、丁寧に扱いながら、定期的なメンテナンスを実施する必要があります。具体的には、急ハンドル、急ブレーキ、急発進をすることなく、油脂類やゴム類といった消耗品を早めに交換しながら、電気系も常にチェックしたいです。「転ばぬ先の杖」的な整備を実施し、なるべくトラブルを未然に防ぐようにしましょう。
 
すでに新品パーツを入手できないケースが多々あるので、Evita(エヴィータ)のような経験豊富なショップから購入し、その後のメンテナンス作業も依頼するのがベストです。
 
□プライス&店舗インフォメーション
 
■アウトビアンキ A112 アバルト
 
 税込車両本体価格:190万円
 
 年式:1982年
 
 ボディカラー:レッド
 
 内装カラー:ブラック/レッド・パイピング
 
 車検:--
 
 走行距離:--
 
 修復歴:--
 
 特記事項:左ハンドル、5MT、シートをエヴィータで張り替え済み
 
■販売店舗
 
 Evita(エヴィータ)
 
 住所:〒241-0014 神奈川県横浜市旭区市沢町 564-4
 
 TEL:045-351-8920
 
 営業時間:11:00~19:00
 
 定休日:月曜日
 
 HP:https://www.evita-mj.com
 
■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 

2020年09月10日

目的別ヤングタイマーの選び方/第7回/日常+週末ドライブ

目的別ヤングタイマーの選び方/第7回

日常+週末ドライブ編

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はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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ロータス・エラン(M100型)とは?

ロータス・エランという車名を聞くとS1~S4まで展開され、+2仕様までラインナップされたFRライトウェイトスポーツのことをイメージしがちですが、熱心なクルマ好きの脳内ではロータス初の量産FFスポーツカーとしてリリースされた2代目ロータス・エラン(M100型)も抜群の存在感を誇っています。

1989年に登場したM100型エランは、ロータスがGMの傘下だった時代に開発プロジェクトが立ち上がり、同じGMファミリーだったいすゞ製エンジンをフロントに積んでデビューしました。グレードは2タイプで、最高出力130psのNAエンジンを積む「エラン」と最高出力165psのターボエンジンを積む「エランSE」がラインナップされました。どうやら、いすゞが当時開発中だった1.6リッターエンジンの4XE1(特にDOHC4バルブヘッド)の設計にロータスが深く関与していたらしく、親会社のGMからもGMファミリーのエンジンを使うように、との指示があったことから、M100型のエンジンには4XE1とそのターボ版である4XE1-Tが選ばれたといわれています。

1992年まで生産され、ここで一旦造られなくなりましたが、1994年にGMから経営権を買い取ったブガッティのもとで復活し、S2モデルとして約800台(余っていたエンジンの総数だと言われる)が再生産されたといわれています。その後、生産設備一式が韓国の起亜自動車の手に移り、キア・ビガートという車名で1996年から1997年まで生産されました。日本にも少数輸入されたものの、各部がリセッティングされていたので、ロータスならではの高度なハンドリングを楽しむことはできませんでした。

高剛性スチール製バックボーン・シャシーに軽量なコンポジット製ボディを組み合わせているというロータスの基本レシピに則っていましたが、日本メーカーのパワーユニットを採用し、なおかつフロントエンジン/フロントドライブというFFレイアウトだったことからロータス・マニアの中にはM100型エランがデビューした際に敬遠した人もいました。

現在は、そのハンドリングのよさ、フロントの安定感、そして、優れたトラクションなどから万人に高く評価されています。

「世界一流のコーナリング・マシン」と呼ばれることすらある、M100型エランのハンドリングについて記述しますと、車体をロールさせながらも粘り強く路面をグリップさせ続ける優れたサスペンションにより、秀逸かつ世界一流と言っていいレベルのハンドリング性能を実現していました。

特筆すべきはリアサスペンションで、フロントと同じようにダブルウィッシュボーン式となっているこのリアサスがいい仕事をしてくれるので、FFレイアウトでありながらコーナリング中にリアタイヤが鳴くことすらあるそうです。なお、このハンドリングのよさは絶妙な数値となっているトレッド(ロータスによる的確なセッティング)によって実現しているものなので、純正よりも内側に入るプラスオフセットのホイールは使用不可となることを知っておきましょう。

重量バランスのよさ、女性でも座りやすいシート、ウィンドウシールドが小さく、ドライバーおよびパッセンジャーの肩が風に晒されてしまうほどの圧倒的な開放感、エアコンやパワーステアリングを装備していることなどによる使い勝手のよさなどもアドバンテージポイントとなっているM100型エランは、200万円台で購入できるFFリアルスポーツです。

良質のユーズドカーが少なくなってきているので、ずっと探していたというロータス・フリークは、この機会にお買い求めください。現車は英国仕様のターボモデルで、歴代オーナーによってキレイに維持されてきた、とてもコンディションのいい車両です。車検整備はロータス 世田谷|オーセンティックカーズが管理してきたので安心です。

晴れてM100型エランのオーナーとなり、たくさん走ろうと思っている方は、車検毎に整備するのではなく、6ヶ月点検(オイル交換など)および12ヶ月点検(ホイールを外しての整備)も活用しながらメンテナンスしていくのがベストです。時間的/金銭的に余裕があるときにきっちり整備しながら、M100型エランをパートナーとした自動車趣味生活を満喫してください。

□プライス&店舗インフォメーション

■ロータス・エラン(M100型)

 税込車両本体価格:ASK

 年式:1992年

 初度登録:1994年

 ボディカラー:モナコホワイト

 内装カラー:ブラックハーフレザー/センタークロス

 車検:2022年(令和4年)2月

 走行距離:2.7万マイル

 修復歴:無し

 特記事項:右ハンドル、5MT、エアコン、パワーウィンドウ、パワーステアリング、ハーフレザーインテリア、ブラックトップ、点検記録簿有

■販売店舗

 ロータス 世田谷|オーセンティックカーズ

 住所:〒157-0073 東京都世田谷区砧1-3-10

 TEL:03-3417-6777

 営業時間:11:00~19:00(月・火~木・金・土)/12:00~18:00(日)

 サービス受付:10:00~19:00(月・火~木・金・土)/10:00~18:00(日)

 定休日:水曜日、年末年始

 HP:https://authentic-cars.com

■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典

 

 

 

 

 

 

2020年08月27日

目的別ヤングタイマーの選び方/第6回/日常+週末ドライブ+アウトドア

目的別ヤングタイマーの選び方/第6回

日常+週末ドライブ+アウトドア編

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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。
 
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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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アウディ A4アバント 3.2FSIクワトロとは?
 
アウディを代表する人気車のひとつとなっているA4アバントは、スタイリッシュなステーションワゴンが欲しい熱心なクルマ好き、週末にアウトドア・ライフを楽しんでいるアクティブなファミリー、はたまた愛犬家の皆さんにも親しまれています。
今回ピックアップしたのは、2008年3月のジュネーブ・ショーでデビューした4代目のA4アバントで、先に登場したA5やA4セダンと同じプラットフォームを採用。実用性も走行性能も高いという、優れたステーションワゴンです。
モデルバリエーションは、1.8リッター直噴ターボエンジン/FFの「1.8 TFSI」と、3.2リッターV6エンジン/AWD(4WD)の「3.2FSIクワトロ」の2モデル。新車時の販売価格は「1.8 TFSI」が437万円、「3.2FSIクワトロ」が663万円という設定でした。後者であるにもかかわらず100万円を切るプライスとなっている現車がいかにリーズナブルな個体であるのかをすぐさまご理解いただけるでしょう。
ボディサイズは、全長×全幅×全高=4705mm×1825mm×1465mm。ホイールベースは、2810mmです。V6エンジンは、街中では静かでスムーズですが、ひとたびアクセルペダルを踏み込むと豊かなトルクを活かしたスポーティな走りを楽しめます。乗り心地にも同じような特徴があり、ゆっくり走っているとただただ乗り心地がいいな、と感じるのですが、走行スピードが上がると、それまで“しなやか”だった足まわりが“たくましく”なります。高速道路のみならずワインディングロードをハイスピードで駆け抜けてもオモシロイ(リアの重さをほんの少しだけ感じますが……)ので、シチュエーションを問うことなくアウディならでは洗練された走りを堪能できるはずです。
アウディでは、ステーションワゴンを「アバント=Avant」と呼びます。それはアバントならではの美しいプロポーションが、一般的にステーションワゴンと呼ばれるような単なる荷物運搬用車両ではない、というアウディの設計思想に起因するものです。アバントはフランス語で「前に」という意味で、アウディは実用性の高いボディ形状に独目のデザイン哲学と最先端技術を両立させた素晴らしいフォルムを造りあげています。
「ワゴン」ではなく「アバント」を名乗るクルマは、毎日をより充実したものにしてくれる最愛のパートナーになるので、この機会にゲットし、そのコンセプトが的確なボディサイズと思わずハッとするエレガントなスタイルに表現されていることをご確認ください。
□プライス&店舗インフォメーション
 
■アウディ A4アバント 3.2FSIクワトロ
 
 税込車両本体価格:98万円
 
 年式:2008年(平成20年)
 
 国内初登録:2008年(平成20年)12月
 
 車検:無し
 
 走行距離:45,543km
 
 修復歴:無し
 
 特記事項:ディーラー車、ワンオーナー、地デジ、バックカメラ、レザーシート、シートヒーター、キセノンヘッドライト、スマートキー、18インチアルミホイール、4WD
 
 ■販売店舗
 
 Garage ENZO 本店
 
 住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
 TEL:029-878-0911
 
 営業時間:10:00~20:00(平日)/11:00~18:00(祝祭日)
 
 HP:http://www.enzo.co.jp
 
 文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 
 

2020年08月18日

目的別ヤングタイマーの選び方/第5回/日常+ビジネスシーン

目的別ヤングタイマーの選び方/第5回

日常+ビジネスシーン編
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。
 
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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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ベントレー アルナージ Tとは?
 
ル・マン24時間レースが開催されているサルト・サーキットにはアルナージュ(Virage d'Arnage)という名のコーナーがあります。トップカテゴリーのレースカーでも速度が80km/h程度まで落ちる低速コーナーで、毎年、さまざまなドラマ(1位争い)がここで展開されています。カタカナで表記すると語尾が異なりますが、アルナージ Tはサルト・サーキットの名物コーナーと同じ名前を持っています。ちなみに、かつてベントレーは最初期のル・マン24時間レースにおける強豪チームで、2001年から2003年までに総合優勝を目指すプロジェクトのもとで再び出走し、最後の年となった2003年に1-2フィニッシュを飾り、73年ぶり/6度目の優勝を果たしました。
 
 
今回ピックアップしたアルナージ Tは、いわゆるベントレー/ロールス・ロイスのSZ系モデル(1980年から長きにわたって生産された)の後継モデルとして1998年に登場した「アルナージ」の快速スポーティ・バージョンです。
 
 
現車は2004年式なので「シリーズ2」ということになり、ツインターボ化された排気量6.75リッターの伝統あるロールス・ロイス製V型8気筒エンジンを積んでいます。なお、ベントレーは1998年からフォルクスワーゲン・グループの傘下となったので、新生ベントレーはフォルクスワーゲンの大資本をバックに旧来からのV型8気筒OHVエンジンをアップデートし、最高出力457psを誇る強力なツインターボ・エンジンを完成させました。その最高速度は276km/hとアナウンスされ、フライングスパーがリリースされるまで世界最速の4ドア・サルーンとして知られていました。
 
 
参考までに記しておくと、1998年にベントレー/ロールス・ロイスがフォルクスワーゲン・グループの傘下となりましたが、当時、BMWが有力な売却先であったため、このタイミングにリリースされたベントレー・アルナージとロールス・ロイス・シルヴァーセラフは、ともにBMW製エンジンを搭載して発売されました。しかし、既述したようにベントレー/ロールス・ロイスの買収劇はフォルクスワーゲンがBMWに勝ったわけです。ややこしい話なのですが、ロールス・ロイスのブランド名やロゴなどはBMWに譲渡され、ロールス・ロイス・モーター・カーズが設立されて、ロールス・ロイス・ブランドの乗用車を今日も製造、販売しています。
 
 
1998年にベントレー・ブランドとファクトリー(クルー工場)および従業員を手に入れたフォルクスワーゲン・グループがまずしたことは、BMW製のエンジンを積んでいるベントレーの生産を中止することでした。そのため、一旦生産中止となっていた6.75リッターのロールス・ロイス製V型8気筒エンジンが再び活用されたわけです。1999年に、6.75リッターエンジンを積んだこのバージョンはアルナージ・レッドレーベルとして発売され、それと同時に元のBMW製エンジン・バージョンはアルナージ・グリーンレーベルとして発売されました。グリーンレーベルは、2000年までオーダーを受け付けていました。
 
 
アルナージ Tの新車販売価格は約3000万円だったので、もはや異次元の超高級車だといえます。それの良質車がわずか628万円でゲットできるのですから、この機会を見逃さないほうがいいでしょう。語りたくなる蘊蓄もたくさんあるので、オーナーになった方はビジネスシーンのみならず、さまざまなシチュエーションで楽しめると思います。
 
□プライス&店舗インフォメーション
■ベントレー アルナージ T
 
 税込車両本体価格:628万円
 
 年式:2004年(平成16年)
 
 国内初登録:2004(平成16年)11月
 
 車検:無し
 
 走行距離:24,200km
 
 修復歴:無し
 
 特記事項:ディーラー車、レッドレザーシート、シートヒーター、ETC
 
 ■販売店舗
 
 Garage ENZO 本店
 
 住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
 TEL:029-878-0911
 
 営業時間:10:00~20:00(平日)/11:00~18:00(祝祭日)
 
 HP:http://www.enzo.co.jp
 
 文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2020年07月26日

目的別ヤングタイマーの選び方/第4回/日常+週末ドライブ+自動車趣味生活(ガレージライフ)

目的別ヤングタイマーの選び方/第4回

日常+週末ドライブ+自動車趣味生活(ガレージライフ)編

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はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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アストンマーティン DB9 クーペとは?

DB9 クーペは、英国のラグジュアリー・スポーツカーメーカーであるアストンマーティンが2004年から2016年まで販売した2ドア(2+2)クーペです。DB7の後継車として、2003年9月に開催されたフランクフルト・モーターショーで発表されました。

アストンマーティンのクルマは当特集に初登場なので、そのヒストリーを記しておくと、1913年にライオネル・マーティンとロバート・バムフォードがロンドンで小さなワークショップで立ち上げました。これがアストンマーティンとなり、以来、世界中に熱心なファンを獲得する高級ブランドへと成長しました。

ブランド名(社名)は、イングランドのバッキンガムシャー州で行われたモータリング・イベントにちなんで名づけられました。ライオネル・マーティンが最新マシンをアストン・クリントンで行われたヒルクライムレースに持ち込み、そこで輝かしい勝利を収めたことにより、アストンマーティンとなったわけです。

アストンマーティンは、創業まもない頃から常にレースが自動車の進化を促進すると信じてきました。歴史的なデビューを飾った1922年のフレンチ・グランプリ、1959年のDBR1によるル・マン24時間耐久レースでの優勝、さらにDB4GTがモンザで収めた素晴らしい成功に至るまで、アストンマーティンの名車は熾烈なレース・シーンで輝かしい戦績を遺してきたことは有名なエピソードです。

そして、1947年から1972年までアストンマーティンを率いた英国の実業家、デイビッド・ブラウンの活躍も忘れることができないエピソードです。デイビッド・ブラウンのもとでアストンマーティンは大きく飛躍し、彼が陣頭指揮をとった時期にアイコン的な名車が次々リリースされ、アストンマーティンの輝かしい歴史の中において最も著しく発展した期間となりました。

いまでは名高い「DB」のネームプレートを持つ最初のアストンマーティンは、1947年に発表されたDB2です。この伝説的なモデルは、1951年のル・マンでクラス2位と3位という快挙を成し遂げました。レーストラックでの高性能を、ラグジュアリーな快適性とエレガントなデザイン、そして、丹精なクラフトマンシップとブレンドするアストンマーティンならではの製作プロセスを確立することで、ニューモデルが発表されるごとにアストンマーティンの名声は高まっていきました。

具体的な車名を列記すると、レース直系のDB3とDB3Sが発表され、それに続いて洗練されたDB4とその高性能版のDB4GT、さらにはザガートとの歴史的なコラボレーションにより、DB4GTザガートが創出されました。

今回ピックアップしたDB9も、その車名から分かるようにアストンマーティン伝統の「DB」シリーズの一員です。ボディタイプはハードトップ仕様のクーペとソフトトップ仕様のヴォランテという2本立てで、1795.5万円から2005.5万円までのプライスタグが付けられました(日本では2004年5月から発売)。

なお、詳しいスペックを記すと、ボディサイズは全長×全幅×全高=4697×1875×1318mm、ホイールベースは2740mm。VHプラットフォーム(Vertical/Horizontal=水平垂直)と呼ばれる新しいアルミフレームをアストンマーティンの量産モデルで初採用。オールアルミ製のボディに排気量5935ccのV型12気筒DOHC48バルブエンジン(450ps/6000rpm、58.1kgm/5000rpm)がフロントミドシップで搭載されています。0-100km/h加速は4.9秒、最高速度は300km/hを誇るスーパースポーツカーです。

サスペンションは前後ともダブルウィッシュボーン。ブレーキはブレンボ製4ポッドモノブロックキャリパーに、フロントが355mm、リアは330mm径のベンチレーテッドディスクが装着されています。ABS、EBD、トラクションコントロール、緊急ブレーキアシスト、DSC(ダイナミックスタビリティコントロール)などの電子デバイスも備わっています。

トランスミッションはリアに搭載され、カーボンファイバー製のドライブシャフトでエンジンと結合されています。これによって前後50:50という、理想的な重量配分を実現しています。

2015年に映画ジェームズ・ボンドシリーズの最新作『スペクター』の公開を記念し、特別仕様のDB9 GTボンド・エディションが設定され、世界限定150台で発売されたこともあるなど、DB9は付加価値が高いクルマです。ステアリングホイールを握り、走り出すたびに、その不朽のエレガンス、洗練された乗り味、そして、圧倒的なエンジンパワーに心を躍らせてください。

□プライス&店舗インフォメーション

■アストンマーティン DB9 クーペ

 税込車両本体価格:598万円

 年式:2007年(平成19年)

 国内初登録:2007(平成19年)6月

 車検:無し

 走行距離:20,800km

 修復歴:無し

 特記事項:ディーラー車、赤レザーシート、ナビ、バックカメラ、オートクルーズ

 ■販売店舗

 Garage ENZO 本店

 住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3

 TEL:029-878-0911

 営業時間:10:00~20:00(平日)/11:00~18:00(祝祭日)

 HP:http://www.enzo.co.jp

 文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典

 

 

 

 

 

2020年07月16日

目的別ヤングタイマーの選び方/第3回/日常+週末ドライブ+自動車趣味生活(ガレージライフ)編

目的別ヤングタイマーの選び方/第3回

日常+週末ドライブ+自動車趣味生活(ガレージライフ)編

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はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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ジャガー XJS4.0 コンバーチブルとは?

“美しいモノは売れる”というポリシーのもとで幾多のサイドカーを生み出し、やがて自動車メーカーへと発展した「ジャガー」は、今日でも優美な外観と木と革が織り成す独特の内装を有したサルーンやスポーツカーを熱心なファンにデリバリーし続けています。

XJ-SはEタイプの後継モデルとして、1975年9月にデビューしました。V型12気筒エンジン搭載モデルとして登場し、ベースとなったのはXJシリーズのサルーンです。Eタイプが純然たるスポーツカーであったのに対し、XJ-Sはメルセデス・ベンツ450SLC等と同じカテゴリーに属する、いわゆるパーソナルな高級4座グランドツアラーでした。

グランドツアラーですが、ジャガー・スポーツの一員なので、クーペはサーキットにおいても活躍。1983年にタルガ式トップと折りたたみ式のリアウィンドウを持つカブリオレが追加設定され、1988年にそれに代わるモデルとして、フルオープンになるコンバーチブルがラインナップされました。車名は、1991年に実施されたマイナーチェンジ時に「XJS」となり、それと同時にボディパネルの生産効率が向上しました。

正直に告白すると、筆者はクーペ好きなので、取材前の期待値はそれほど高くありませんでした。そう、大好きなXJ-S/XJSクーペではなく、高年式のXJSコンバーチブルだったからです。

そして、筆者の勝手なイメージでは、XJSコンバーチブルは美しいプロポーションと優雅なオープンエアモータリングを楽しむためのクルマだと解釈していたのですが、実際に乗ってみて、そうではないことに気づきました。十分スポーティで、ドライブするのが楽しいクルマだったのです。「軽快だな」とまで思いましたが、それは4リッターエンジンがパワフルだからで、オートモービルアシスト・ブレスに帰ってから聞いてみたら、X300型XJに積まれたのと同じパワーユニットを搭載しているとのことでした。

トム・ウォーキンショー・レーシングがETCで走らせていたXJ-Sやボブ・テュリウス率いるグループ44がトランザム・チャンピオンシップにてドライバーズ/マニュファクチャラーズ・タイトルを獲得したXJ-Sクーペのカッコよさには以前から気づいていました。

XJ-Sクーペは、Eタイプのデザインを手がけたマルコム・セイヤーが考えた原案を基礎とした空力ボディを持っているので、とにかくスタイリッシュなのです。

しかし、今回の取材でライトブルーメタリックのコンバーチブルもカッコよく、動力性能的にも十分であることが分かったので、クーペのみならず、ジャガー XJS4.0 コンバーチブルも欲しくなってしまいました。

良質車を探しやすく、なおかつ販売価格がリーズナブルなうちにゲットしておくのが得策でしょう。

□プライス&店舗インフォメーション

■ジャガー XJS4.0 コンバーチブル

税込車両本体価格:298万円

年式:1994年

走行距離:60,800マイル

ミッション:4速AT

車検:令和3年6月

内外装美車/機関良好

特記事項:新並、左ハンドル、フル装備、Wエアバッグ、ベージュ革シート、パワーシート、シートヒーター、CDチェンジャー、アルミホイール、ETC、取説/記録簿

■販売店舗

オートモービルアシスト・ブレス

住所:〒190-1214 東京都西多摩郡瑞穂町むさし野3-1-18 

TEL:042-539-2268

営業時間:(平日)9:30~19:00/(日曜・祝祭日)9:30~18:00

定休日:月曜日・第2火曜日

HP:http://www.blesscar.jp

文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 

 

 
 

2020年06月28日

目的別ヤングタイマーの選び方/第2回/日常+ビジネスシーン編

目的別ヤングタイマーの選び方/第2回

 
日常+ビジネスシーン編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。
 
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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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メルセデス・ベンツ Sクラス(W126型)とは?
 
メルセデス・ベンツの上級サルーンは、いまでこそSクラスと呼ばれていますが、1965~1972年に発売されていたW108型の呼び名はまだSクラスではありませんでした。W108型は1972年に後継車であるW116型とバトンタッチし、それまで以上に安全へのこだわりを各所に反映。このW116型から、メルセデス・ベンツの社内でも正式に“Sクラス”という呼称が使われるようになりました。W116型は1979年に実施されたフルモデルチェンジによってW126型へと進化し、ショート・ボディ仕様のW126、ロング・ボディ仕様のV126、クーペ・ボディ仕様のC126という3種によってラインナップが構成されました。正規輸入車と同時に数多くの並行輸入車が販売されたことがW126型シリーズの特徴で、その背景には'80年代の日本がバブル景気の真っ只中にあったという当時ならではの世相が深く関係していました。
 
W126型シリーズは、先代モデルのW116型が有していた優れた走行性能、快適性、安全性を引き継ぎつつ、オイルショック後の時代背景を受けて、大型高級車ながらも経済効率を追求していました。具体的に説明すると、省エネルギーと環境保護を命題として徹底した空力特性の向上と軽量化が図られました。そして、風洞実験によって生み出されたボディは、突起や段差が無くされ、さらに車幅狭くすることで前面投影面積を減少させ、0.36という当時の量産車ではトップクラスのCd値を実現していました。W126型シリーズのデザインを担当したのは、W124型を手がけたことも有名なブルーノ・サッコ氏(メルセデス・ベンツに41年間在籍し、同社のデザイン哲学に新しい命を吹き込みました)で、同時期にデザインされた彼の作品は似たような意匠のグリルを採用していました。
 
SRSエアバッグやABSをはじめ、シート型デザインのパワーシート調整スイッチやシートベルトアンカーの高さ調整機構など、現在のクルマに欠かすことができない安全装備や運転環境を高めるディテールの数々はW126型シリーズから始まったといわれています。
 
 
W126型シリーズは、現在に通じる安全や環境のための技術を世界に先駆けて実用化した歴史的な上級サルーンで、1991年に生産終了となりました。12年間に及ぶモデルライフは歴代Sクラスの中で最長であることからも、いかにこのクルマが人気車であったのかを窺い知ることができるでしょう。
 
最善か無か、の精神が色濃い時代に造られたモデルなので各部のクオリティが高く、いまでも日常での使用はもちろん、その気になればビジネスシーンでも使うことができます。現車のオーナーになった方は、このままオリジナルの状態をキープし、しっとりとした乗り味を楽しみながら、常にピッカピカの状態で乗ってください。
 
 
□プライス&店舗インフォメーション
 
 
■メルセデス・ベンツ Sクラス 420SEL
 
税込車両本体価格:198万円
 
年式:1988年(昭和63年)
 
国内初登録:1988年(昭和63年)5月
 
車検:2021年(令和3年)5月まで
 
走行距離:75,300km
 
修復歴なし
 
特記事項:ディーラー車、ワンオーナー、車庫保管車両
 
■販売店舗
 
Garage ENZO 本店
 
住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
TEL:029-878-0911
 
営業時間:10:00~20:00(平日)/11:00~18:00(祝祭日)
 
HP:http://www.enzo.co.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典

2020年06月23日

目的別ヤングタイマーの選び方/第1回/日常+週末ドライブ+自動車趣味生活(ガレージライフ)編

目的別ヤングタイマーの選び方/第1回
 

日常+週末ドライブ+自動車趣味生活(ガレージライフ)編

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はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

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ポルシェ 928とは?

もはやポルシェと同義語となっている「911シリーズ」よりも上級のマーケットをターゲットとしていたポルシェ 928は、1977年にデビューしたラグジュアリーなグランドツーリングカーです。911よりも快適性が重視されており、911のように空冷水平対向6気筒エンジンをリアエンドに積むのではなく、928は新開発された水冷V型8気筒エンジンをフロントに搭載し、FRレイアウトを採用していました。水冷V型8気筒エンジンの排気量は、初期モデルの4.5リッターから最終的に5.4リッターにまで拡大されました。

928は当時ポルシェ社の社長であったエルンスト・フールマン氏の主導により、同社にとって象徴ともいえる911の代わりになるモデルとして開発されたともいわれており、発売当時よりAT車が用意されるなど、ポルシェのラインナップにおいてはひと際高級なグランドツーリングカーとして位置づけられていたわけです。車両本体価格自体も、911より高額でした。

次世代を担うグランドツーリングカーとして、1978年モデルから量産が開始された928の開発では、まず、軽量化が重要視されました。具体的に説明すると、ドア、フロントフェンダー、ボンネットのマテリアルとして、スチールではなくアルミニウムを採用。ボディに一体化されたプラスチック製バンパーの背面には、アルミニウム素材のパーツが組み込まれ、8km/h以下の速度で衝突した場合には損傷することなく復元できるようになっています。

928の丸みを帯びたフロントセクションには、丸型の電動ポップアップヘッドライトを装備。フロントと同じように丸みを帯びたハッチバックスタイルのリアには大型のウィンドウ(リッド)が備わっています。

また、928はFRレイアウトであっても前後の重量配分にこだわって設計されており、トランスミッションとデフと一体にしてリアアクスル側に搭載したトランスアクスル方式(セントラル・チューブでエンジンとトランスミッションをつないでいる)を採用。もっと分かりやすく説明すると、トランスミッションとデフをリアアクスルの手前にレイアウトし、センタートンネル内のプロペラシャフトを介してエンジンと接続することで、車重の理想的な前後配分を可能にしていました。

さらに928のリアアクスルには、全体的に新設計が施されました。ヴァイザッハ・アクスルと呼ばれるサスペンションの特徴は、トーインを安定化させる機能です。このメカニズム(パワーオフと制動時のトー角をイン方向に変化させ、クルマの姿勢を安定させる)はパッシブ・リアホイール・ステアリングとして機能し、優れた安全性を確保するために大きく貢献しています。

●928(1978-82年モデル)

リアスポイラーの無い丸みを帯びたリアエンドは、928ならではの特徴です。またこのモデルは後の派生モデルとは異なり、フロントスポイラー、リアスポイラーを装備していません。928の4.5リッターエンジンは、240psの最高出力を誇りました。

●928 S(1980-86年モデル)

928 Sはブラックのフロント/リアスポイラー、ボディカラーと同色となるサイドプロテクションストリップ、そして、サイドインジケーターライトを装備しています。エンジンの排気量は初期の4.7リッターから5.0リッター(1986年モデル)まで拡大されました。最高出力は300psで、1984年モデルでは310psを実現。触媒コンバータが採用された1986年モデルでは288psとなりました。1984年にS2、S3へと発展。

●928 S4(1987-91年モデル)

928 S4は、エアインテークを備えた丸みのあるフロントエプロンが印象的。傾斜したリアエンドでは、フラッシュサーフェスデザインのワイドなテールライトや後方に突き出たブラックのリアスポイラーが印象的です。5.0リッターエンジンを搭載し、最高出力は320psです。

●928 GT(1989-91年モデル)

928 S4よりもさらにスポーティなモデルで、トランスミッションは5速MTのみが設定されました。5.0リッター、V型8気筒エンジンの最高出力は330psまで増大。独創的なデザインのホイールが特徴です。

●928 GTS(1992-95年モデル)

928が進化し、最終発展型として結実した928 GTSには、張り出したリアフェンダー、レッドのリアライトパネル、ボディカラー同色のリアスポイラー、カップ・デザインのドアミラー、17インチのカップ・ホイールを標準装備。GTSに搭載された5.4リッター、V型8気筒エンジンは、最高出力350psを誇りました。

今回ピックアップしたのは1991年式のポルシェ 928 S4です。販売店舗のオートモービルアシスト・ブレスでは、代表の加藤さんが自分で乗りたいクルマを販売しているので、この928 S4も日常の使用+週末に楽しむドライブ+ガレージなどでの自動車趣味生活をじっくり楽しむことができます。

いまでも高い人気を誇る911シリーズが延命されたことにより、924、944、968、928といったトランスアクスル系のポルシェ製水冷FRスポーツカーたちはフェードアウトしていきましたが、どのモデルのデザインも洗練されていて旧さを感じさせないので、この機会にボスキャラ的な928に乗ってみてはいかがでしょうか。

□プライス&店舗インフォメーション
 
■ポルシェ 928 S4
 
税込車両本体価格:358万円
 
年式:1991年
 
走行距離:10万1000km 
 
ミッション:4速AT
 
車検:2年付
 
修復歴なし/内外装美車/機関良好
 
特記事項:左ハンドル、フル装備、サンルーフ、Wエアバッグ、黒革シート、パワーシート、社外HDDナビ、バックカメラ、ETC、キーレス、スペアキー、純正AW、タイベル交換済、取説/記録簿(多数)あり
 
■販売店舗
 
オートモービルアシスト・ブレス
 
住所:〒190-1214 東京都西多摩郡瑞穂町むさし野3-1-18 
 
TEL:042-539-2268
 
営業時間:(平日)9:30~19:00/(日曜・祝祭日)9:30~18:00
 
定休日:月曜日・第2火曜日
 
HP:http://www.blesscar.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2020年05月26日

名車もいいけど迷車もね!/第10回

 

名車もいいけど迷車もね!

迷車を育てると名車になる!?/第10回

はじめに/ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

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「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

メルセデス・ベンツ 560SL(R107型)とは?

ガルウィングドアで有名な300SL、縦目で人気の2代目SL/W113型、それに続く3代目の2シーターオープンカーとして1971年に登場したのがR107型SLです。今回ピックアップした現車はハードトップが付いていますが、R107型SLはソフトトップおよび着脱式ハードトップを備えていました。「SL」とは、ドイツ語で軽量スポーツカーを意味する「Sport Leicht(シュポルト・ライヒト)」の頭文字です。初代SLこそ、その方程式で造られていましたが、2代目SLはサーキットとは決別した雰囲気となり、北米マーケットの富裕層をターゲットとしたR107型SLは、Sport LeichtからSuper Luxuryへと転身しました。

V型8気筒エンジンを搭載していたR107型SL(直6仕様も存在)のボディは先代よりも大きくなり、装備は豪華になり、そして、優雅さとパワフルさも増しました。1971年から1989年までの18年間にわたって生産され、総生産台数が23万7000台にも上るといわれています。1980年にマイナーチェンジ、1986年にビッグマイナーチェンジを行い、このタイミングで導入されたのが560SL(最大排気量のトップグレードですが、ドイツ本国ではラインナップされず、日本、アメリカ、オーストラリアのみで販売)です。
 
エレガントなボディに大排気量かつパワフルなエンジンを搭載している560SLは、あらゆるシ―ンで質感と走りのよさを実感できます。新車当時は、間違いなく世界最高級の2シーターオープンカーだったわけですが、今日的な視点で見ても全方位的に優れている(もはや、筆者が生まれた年である1971年デビューとは思えないほど各部のクオリティが高いので、今回はライバル不在のモンスターという意味において名車ならぬ迷車という解釈にしました)ので、560SLはオーナーに“メルセデス・ベンツが考えるSuper Luxuryの世界とは、どういうものなのか」を教えてくれます。
 
 
定期的にしっかり整備すれば、実用車として日常の使用にも耐えることができるので、ノスタルジックな雰囲気を毎日楽しみたい自動車趣味人はメルセデス・ベンツ 560SL(R107型)をチョイスするといいでしょう。
 
□プライス&店舗インフォメーション
 
■メルセデス・ベンツ 560SL(R107型)
 
税込車両本体価格:458万円
 
初年度登録:1988年6月
 
車検:2021年7月まで
 
走行距離:84,610km
 
記録簿あり
 
修復歴なし
 
特記事項:内外装美車、ダッシュ割れ無し、ディーラー記録簿26枚あり
 
■販売店舗
 
Garage ENZO 本店
 
住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
TEL:029-878-0911
 
営業時間:10:00~20:00(平日)/11:00~18:00(祝祭日)
 
HP:http://www.enzo.co.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 
 
 
 

2020年05月17日

実用車にもなるヤングタイマーはコレ/第10回

 

実用車にもなるヤングタイマーはコレ

パーツが豊富なクルマは旧くても足になる/第10回

ヤングタイマーとは?

ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。

「ヤングタイマー」を「実用車」として楽しむ際の注意点について

初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「パーツが豊富なクルマは旧くても足になる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。

ポルシェ911(996型)とは?

996型は、911シリーズ初の水冷エンジン搭載車として1998年にデビューしました。既述したように、いまでも911シリーズならではのアイデンティティとなっている水平対向6気筒エンジンが水冷化され、新世代に入ったことを声高にアピールするかのように、ポルシェは996型のエクステリアデザインも刷新しました。もちろん、基本的なフォルムこそ911シリーズの伝統に則ってデザインされていましたが、お馴染みの丸型ヘッドランプが廃止され、986型ボクスターと共通となる涙目タイプのモノ(メインビーム、ハイビーム、ポジションランプ、ウインカー、ヘッドランプウォッシャーなどの機能をひとつのケースの中に集約)を採用することになりました。そして、左右に大きく張り出したフェンダーを特徴とする独特のスタイリング(カエルっぽい)ではなく、いかにも空力がよさそうな流麗なボディスタイルを纏い、996型は市場に投入されたのです。

いまでこそ996型と986型ボクスターの部品共用(=コストダウン)をポルシェの英断だったと言うこともできますが、996型のデビュー当初はポルシェ自らが敢行した911ブランドの陳腐化を酷評する声が大勢を占め、数多くの911ファンが最後の空冷911となった993型の魅力を再考するに至ったわけです。そのような流れの中で空冷911神話が完成し、996型が不遇の扱いを受ける要因となりましたが、近年における水冷911人気のひとつの起点となったのが996型であったことは疑う余地がない事実なので、当パートでは996型は不当に低く評価されているが、実は後世に遺すべき名車であるという観点で話を進めていくことにします。

ポルシェのエントリーモデルとして登場した986型ボクスターとヘッドランプをはじめとするさまざまな部品を共用したことで996型の評価が不当に低くなったことは既述したとおりです。ここでもう少しだけ、そちら方向のネガティブな話を記述させていただきます。インテリアにおいても986型ボクスターとの類似性が強くみられるようになり、993型911以上に樹脂製パーツの存在が目立つようにもなりました。そのため、熱心な911フリークから否定的な意見が噴出するに至ったわけです。

エクステリアデザインにおける没個性化やインテリアにおける911らしさの欠如といったことが996型の低評価につながり、現役時代の悪い印象をユーズドカーとなった今でも払拭することができずに996型のユーズドカーは総じて安価にて流通しています。しかし、エンジンの水冷化によってもたらされた扱いやすさや上質な走りは911ビギナーにとって最良のものだといえます。そういったこともあり、実は996型が現在最もコストパフォーマンスが高いユーズド911だと解釈してもいいわけです。

911というスポーツカー界のフラッグシップは、経費削減が求められた時代の産物であっても第一線級のアスリートなのです。

水冷化された水平対向6気筒エンジンの排気量が3.4リッターだった2001年式までのモデルがいわゆる前期型で、排気量が3.6リッターとなった2002年式以降のモデルが後期型となります。

リーズナブルなプライスで販売されている996型のグレードを見ていくと、ティプトロ仕様の2輪駆動カレラが最も多く、4輪駆動のカレラ4を狙うこともできる市況となっています。また、ターボルックとフルタイム4WDシステムを特長とするカレラ4Sも狙える点がポイントです。多様なグレードの中から、自分に合った一台を選び出せるでしょう。

なお、1998~2000年式はインテリアがプラスチッキーですが、2001年式から質感が向上しています。エンジンフードの開閉機構が電磁式になっているのも2001年式からなので、ショップの店頭でしっかり作動するかチェックしてみてください。

ボディカラー別価格傾向はボクスターと同じですが、996型の場合はホワイト、ブラック、シルバーが大半なので、人気がある上記3色とそれ以外の塗装色といった感じで大別でき、人気色と不人気色の間には価格差があるといえます。トランスミッションに関してはティプトロが主流で、僅少となっている6段MT仕様をユーズドカーマーケット内で見つけるのは非常に困難です。MT仕様は流通数が少ないため、プレミア性が高く、ティプトロ仕様のプライスよりも高価です。

996型に搭載された水冷エンジンは丈夫で壊れにくく、空冷ポルシェのようにオイル漏れが付き物といった厄介なものでもありません。オイルのにじみぐらいは発生しますが、すぐさま大きなトラブルにつながるわけではないので、過度のにじみでなければ心配しなくていいでしょう。ということで、購入前にチェックしておきたいポイントは、冷却水が漏れていないか、内外装の使用感が年式相応/走行距離相応かといったことぐらいです。

冷却水の漏れはクーラントのサブタンクが劣化(黄色くなっていたら交換のサイン)することで発生します。圧力がかかった際に漏れ始めることがあるので、エンジンをかけてみて、漏れた冷却水が熱くなった金属部分に触れて焼けるニオイがしたり、フロアに冷却水がポタポタ垂れてきたら要注意です。

また、ハイスピードクルージングを行なった際にフロント部のラジエターコアに物体がヒットし、破損しているケースがあるので、ここも目視でしっかりチェックしておくといいでしょう。

インターミディエイトシャフトの破損およびシリンダーヘッドにクラックが入り、冷却水がエンジン内に浸入するケースについては986型ボクスターと同じように心配し過ぎる必要はないので、ポルシェ博士の理想のひとつが高度なエンジニアリングによって具現化されている996型を気軽にチョイスしてみてほしいです。

平素の足として普通に乗れる点が996型の特長なので、リーズナブルな快速GTカー(ビジネスエクスプレスとして活用してもいいでしょう)として、いまが旬の優等生的な996型を臆することなく使い倒してください。

□プライス&店舗インフォメーション
 
 
■ポルシェ911カレラ4S
 
税込車両本体価格:278万円
 
国内初登録:2003年1月
 
走行距離:92,600km
 
車検:なし
 
修復歴なし
 
特記事項:HDDナビ、スペシャルカラー、レザーシート、ETC
 
■販売店舗
 
Garage ENZO 本店
 
住所:〒300-1211 茨城県牛久市柏田町3041-3
 
TEL:029-878-0911
 
営業時間:10:00~20:00(平日)/11:00~18:00(祝祭日)
 
HP:http://www.enzo.co.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典