2021年08月17日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第13回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第13回

スペシャルショップ販売車/ポルシェ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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ポルシェ ケイマンS(初代)とは?
 
ボクスターのクーペ版であるケイマンは、987型と呼ばれる初代が2005年に登場しました。簡単に説明すると、2シーターオープンスポーツカーであるボクスターのソフトトップをフィクストヘッドに替えたクルマで、まず、排気量3.4リッターのフラット6エンジンを積むケイマンSが登場。2006年に排気量2.7リッターの水平対向6気筒エンジンを搭載するベースグレードのケイマンが追加設定されました。
 
 
フロント周りのデザイン、コックピットの雰囲気や細部の意匠、ミッドシップレイアウトを採用したメカニズムなどをボクスターから受け継いでいましたが、リア周りのエクステリアは新しくデザインされたもので、同じポルシェファミリーにおいてクーペの兄貴分となる911シリーズとは明らかに異なるプロポーションを楽しめます。
 
ちなみに、ケイマンSのエアロダイナミクスはCd値が0.29で、これは2.7リッターエンジンを積んでいるボクスターと同じ数値。揚力係数は、フロントが0.07、リアが0.05です。リアスポイラーは、ボクスターや911のモノと同様に120km/hになると立ち上がり、80km/hまで速度が落ちると再格納されるという可動デバイスを備えています。
 
 
また、大型のテールゲートの寸法は116×90cmで、シートの後方にあるラゲッジスペースの容量は最大で260リッターです。フロントトランクの容量は150リッターなので、2シータースポーツカーとしては望外のユーティリティを備えています。
 
 
ケイマンはクーペボディとなったことで、ボクスターよりも全体的にスポーティな印象になっていますが、まず、コックピットが2シータースポーツカーならではのタイト感に溢れており、シートに座った瞬間から気分が高揚します。そして、エンジンを始動し、走り始めてみると、ボディ剛性の高さ、駆動系の硬質感などを実感でき、ケイマンが走ることを第一に考えて造られたクルマであることをすぐさま理解できます。
 
 
ミッドシップレイアウトの2シータースポーツカーなので、説明するまでもなくワインディングロードは得意なフィールドで、正確でクイックなステアリングホイールと確かなストッピングパワーを備えているブレーキを操作し、狙ったラインをトレースしながら、痛快な走りを堪能することができます。
 
剛性が高いボディと絶妙なサスペンションセッティングの恩恵で乗り心地もいいので、週末に鋭いフットワークを楽しみ、ウイークデーに日常での使い勝手のよさを享受するといいでしょう。
 
■ポルシェ ケイマンS
 
 車両本体価格:258万円
 
 年式:2007年
 
 ボディカラー:シルバーメタリック
 
 内装カラー:ブラック/グレー
 
 車検:なし
 
 走行距離:6万4000km
 修復歴:なし
 
 特記事項:MY2008、内外装美車、F&Rバンパースポイラー、左ハンドル、ティプトロニックS、レッドキャリパー、フォグランプベゼル黒塗装、ルーフライニング垂れなし、ACパネルスイッチ綺麗、HDDナビ、バックカメラ、取説/記録簿あり。
 
 
■販売店舗
 
Figo paso do Ble(フィーゴ・パソ・ド・ブレ)
 
住所:埼玉県上尾市本町3-8-12
 
TEL:048-772-8549
 
営業時間:10:30~20:00
 
定休日:水曜日
 
https://figo.ne.jp/
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 
 
 
 

2021年07月26日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第12回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第12回

 
スペシャルショップ販売車/アウディ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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アウディ S5 4.2FSI クワトロとは?
 
アウディ A5のハイパフォーマンスバージョンである「S5」は、長いボンネットや緩やかなサイドのキャラクターラインがエレガントさを演出しているクーペボディにハイパワーエンジンを組み合わせたスポーティモデルです。トランスミッションは6速オートマチックで、日本ではA5と同時に2008年から販売がスタートしました。
 
 
フロントに搭載されたV型8気筒エンジンの排気量は4.2リッターで、豪快なサウンドを奏でるそのパワーユニットの最高出力は354psです。現車は社外マフラーを装備していることもあり、早朝と夜中に発進/帰宅するのが心苦しく思うような迫力ある排気音を楽しむことができます。
 
 
Sシリーズの走行性能をさらに高めたRSシリーズのような超アグレッシブな走りを楽しむことはできませんが、354psのパワーと社外マフラーによるサウンドはオーナーになった者を心底満足させてくれます。
 
 
前後40:60の駆動トルク配分や前後重量配分の適正化などによって、S5のベースとなったA5ですら従来のアウディよりもターンイン時とコーナー脱出時の印象がいいのですが、専用のサスペンションを装備しつつ、ボディが補強されているS5は、さらに上質なコーナリングを堪能することができます。
 
 
インテリアもスポーティなので、大人のための高性能クーペを探している方は、シチュエーションを問うことなく圧倒的な走りを披露してくれるアウディ S5 4.2FSI クワトロをチョイスするといいでしょう。そういえば、現車はRS用のフロントグリルを装備しているので、見た目の迫力も圧倒的ですよ。
 
 
■アウディ S5 4.2FSI クワトロ 
 
 車両本体価格:158万円
 
 年式:2009年
 
 ボディカラー:ホワイト
 
 内装カラー:レッド
 
 車検:2022(令和4)年9月
 
 走行距離:10万3000km
 修復歴:なし
 
 特記事項:専用赤革シート、19インチAW、ボディ補強、専用サスペンション、純正MMI地デジフルセグOK、ETC、冷却系、燃料系部品交換、整備済み。
 
 
■販売店舗
 
Figo paso do Ble(フィーゴ・パソ・ド・ブレ)
 
住所:埼玉県上尾市本町3-8-12
 
TEL:048-772-8549
 
営業時間:10:30~20:00
 
定休日:水曜日
 
https://figo.ne.jp/
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 

2021年07月17日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第11回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第11回

スペシャルショップ販売車/ポルシェ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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ポルシェ911(タイプ996)とは?
 
タイプ996は、911シリーズ初の水冷エンジン搭載車として1997年に導入されました。クラシックなボディは大型化され、シャシーはさらなる進化を遂げました。
 
911シリーズのアイデンティティとなっている水平対向6気筒エンジンが水冷化され、新世代に入ったことを声高にアピールするかのように、ポルシェはタイプ996のエクステリアデザインも刷新しました。もちろん、基本的なフォルムこそ911シリーズの伝統に則ってデザインされていましたが、お馴染みの丸型ヘッドランプが廃止され、986型ボクスターと共通となる涙目タイプのモノを採用することになりました。これは、メインビーム、ハイビーム、ポジションランプ、ウインカー、ヘッドランプウォッシャーなどの機能をひとつのケースの中に集約したものです。そして、左右に大きく張り出したフェンダーを特徴とする独特のカエルっぽいスタイリングではなく、いかにも空力がよさそうな流麗なボディスタイルを纏い、タイプ996は市場に投入されたのです。
 
 
いまでこそタイプ996と986型ボクスターのコストダウンを目的とした部品共用をポルシェの英断だったと言うこともできますが、タイプ996のデビュー当初はポルシェ自らが敢行した911ブランドの陳腐化を酷評する声が大勢を占め、数多くの911ファンが最後の空冷911となったタイプ993の魅力を再考するに至ったわけです。そのような流れの中で空冷911神話が完成し、タイプ996が不遇の扱いを受ける要因となりましたが、近年における水冷911人気のひとつの起点となったのがタイプ996であったことは疑う余地がない事実なので、当パートではタイプ996は不当に低く評価されているものの、実は後世に遺すべき名車であるという観点で話を進めていくことにします。
 
 
ポルシェのエントリーモデルとして登場した986型ボクスターとヘッドランプをはじめとするさまざまな部品を共用したことでタイプ996の評価が不当に低くなったことは既述したとおりです。ここでもう少しだけ、そちら方向のネガティブな話を記述させていただきます。インテリアにおいても986型ボクスターとの類似性が強くみられるようになり、タイプ993以上に樹脂製パーツの存在が目立つようにもなりました。そのため、熱心な911フリークから否定的な意見が噴出するに至ったといえます。
 
 
エクステリアデザインにおける没個性化やインテリアにおける911らしさの欠如といったことがタイプ996の低評価につながり、現役時代の悪い印象をユーズドカーとなった今でも払拭することができずにタイプ996のユーズドカーは総じて安価にて流通しています。しかし、エンジンの水冷化によってもたらされた扱いやすさや上質な走りは911ビギナーにとって最良のものだといえます。そういったこともあり、実はタイプ996が現在最もコストパフォーマンスが高いユーズド911だと解釈してもいいわけです。911というスポーツカー界のフラッグシップは、経費削減が求められた時代の産物であっても第一線級のアスリートなのです。
 
 
水冷化された水平対向6気筒エンジンの排気量が3.4リッターだった2001年式までのモデルがいわゆる前期型で、排気量が3.6リッターとなった2002年式以降のモデルが後期型となります。リーズナブルなプライスで販売されているタイプ996のグレードを見ていくと、ティプトロ仕様の2輪駆動カレラが最も多く、4輪駆動のカレラ4を狙うこともできる市況となっています。また、ターボルックとフルタイム4WDシステムを特長とするカレラ4Sも狙える点がポイントです。多様なグレードの中から、自分に合った一台を選び出せるでしょう。なお、1998~2000年式はインテリアがプラスチッキーですが、2001年式から質感が向上しています。エンジンフードの開閉機構が電磁式になっているのも2001年式からなので、ショップの店頭でしっかり作動するかチェックしてみてください。
 
 
ボディカラー別価格傾向はボクスターと同じですが、タイプ996の場合はホワイト、ブラック、シルバーが大半なので、人気がある上記3色とそれ以外の塗装色といった感じで大別でき、人気色と不人気色の間には価格差があるといえます。トランスミッションに関してはティプトロが主流で、僅少となっている6段MT仕様をユーズドカーマーケット内で見つけるのは非常に困難です。MT仕様は流通数が少ないため、プレミア性が高く、ティプトロ仕様のプライスよりも高価です。
 
 
タイプ996に搭載された水冷エンジンは丈夫で壊れにくく、空冷ポルシェのようにオイル漏れが付き物といった厄介なものでもありません。オイルのにじみぐらいは発生しますが、すぐさま大きなトラブルにつながるわけではないので、過度のにじみでなければ心配しなくていいでしょう。ということで、購入前にチェックしておきたいポイントは、冷却水が漏れていないか、内外装の使用感が年式相応/走行距離相応かといったことぐらいです。
 
 
冷却水の漏れはクーラントのサブタンクが劣化(=黄色くなっていたら交換のサイン)することで発生します。圧力がかかった際に漏れ始めることがあるので、エンジンをかけてみて、漏れた冷却水が熱くなった金属部分に触れて焼けるニオイがしたり、フロアに冷却水がポタポタ垂れてきたら要注意です。
 
また、ハイスピードクルージングを行なった際にフロント部のラジエターコアに物体がヒットし、破損しているケースがあるので、ここも目視でしっかりチェックしておくといいでしょう。インターミディエイトシャフトの破損およびシリンダーヘッドにクラックが入り、冷却水がエンジン内に浸入するケースについては986型ボクスターと同じように心配し過ぎる必要はないので、ポルシェ博士の理想のひとつが高度なエンジニアリングによって具現化されているタイプ996を気軽にチョイスしてみてほしいです。
 
平素の足として普通に乗れる点がタイプ996の特長なので、リーズナブルな快速GTカーやビジネスエクスプレスとして、いまが底値だといえる優等生的なタイプ996を臆することなく使い倒してください。現車はGT3仕様なので、見た目もカッコイイですよ。
 
■ポルシェ911 996カレラ tipS GT3 Ver 
 
 車両本体価格:298万円
 
 年式:2003年
 
 ボディカラー:バサルトブラック
 
 内装カラー:ブラック
 
 車検:--年--月
 
 走行距離:6万9000km
 修復歴:なし
 
 特記事項:M030オプションスポーツシャーシ、ビルシュタイン、純正GT3エアロ、19インチAW、HDDナビ、地デジ、ETC。 
 
 
■販売店舗
 
Figo paso do Ble(フィーゴ・パソ・ド・ブレ)
 
住所:埼玉県上尾市本町3-8-12
 
TEL:048-772-8549
 
営業時間:10:30~20:00
 
定休日:水曜日
 
https://figo.ne.jp/
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 
 
 

2021年06月29日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第10回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第10回

 
スペシャルショップ販売車/BMW編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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BMW 318iツーリングとは?
 
3シリーズの4代目モデルであるE46型は、1998~2006年まで生産されました。それまでの3シリーズと同じようにボディ・バリエーションは多岐にわたり、4ドア・セダン(1998~2005年まで販売)、2ドア・クーペ(1999~2006年まで販売)、2ドア・コンバーチブル(1999~2006年まで販売)、5ドア・エステート/ステーションワゴン(ツーリングという名称で1999~2005年まで販売)、3ドア・ハッチバック(2000~2004年まで販売)が存在しています。ちなみに、E46型の後継モデルであるE90型は2004年後半から販売されましたが、E46型クーペおよびコンバーチブルは2006年まで生産されました。
 
 
ツーリングのボディデザインはBピラーまでが4ドア・セダンと共通ですが、実用性よりもカッコよさを優先していることもあり、全体のシルエットはスマートな印象で、非常にスタイリッシュだといえます。ルーフのラインがリアエンドに向かって下がっているので、リアが絞り込まれた印象を与えています。
 
 
バルブトロニックを採用した排気量1995ccの直列4気筒エンジンは、アクセルペダルを踏んだときのレスポンスが俊敏で、低回転域のトルクも十分。スタート時にストレスを感じることはないでしょう。吹け上がりもいいので、終始スムーズに走ることができます。
 
 
トランスミッションは、ステップトロニック付きの5ATです。シフトレバーを左側に倒し、マニュアルモードにして前後に動かすことによって、素早いシフトアップ/ダウンが可能となっています。開口部が大きいワゴン・ボディですが、ドイツ車の車体は剛性が高いので、スポーティな走りを楽しむことができます。足まわりの味つけは、コーナーでもしっかりとした接地感があるものなので、全速度域で安全かつ痛快かつ快適なドライブを堪能できます。
 
 
特に今回ピックアップした「BMW 318iツーリング Mスポーツ(2001年7月7日に追加設定)」は、愛車をドライブする歓びをより満喫したいユーザーの要望に応えるべく、スポーツサスペンション、17インチ Mダブルスポークスタイル・アロイホイール、ワイドタイヤ(前225/45R17、後245/40R17)を採用していました。さらに、フロントスポイラー、サイド/リアスカート、白いウィンカーカバーなのでエクステリアを彩り、内装には、スポーツシート、Mスポーツステアリングホイール、カーボン調のブラックインテリアパネルなどを配し、スポーティさが演出されています。318iツーリング Mスポーツの新車時販売価格は、ベース車の40万円プラスとなる433万円だったので、現在のユーズドカー価格は往時に新車が欲しかった方にとってバーゲンプライスだといえるでしょう(完調をキープするには、それなりの維持費がかかることをお伝えしておきます)。
 
 
屋内で保管されていた現車は、ライトレンズもキレイで、Mスポーツの黒のモールなどもイイ状態です。末永くお乗りになりたい方にオススメの一台です。
 
 
■BMW 318iツーリング Mスポーツ
 
 税込車両本体価格:49万5000円
 
 年式:2004年
 
 ボディカラー:チタンシルバー
 
 内装カラー:グレー
 
 車検:--年--月
 
 走行距離:6万8000km
 修復歴:なし
 
 特記事項:ディーラー車、フルオリジナル、屋内保管車両、禁煙車両、社外ポータブルナビ、ETC。
 
 
■販売店舗
 
オート・スクエアー・エノモト
 
住所:埼玉県越谷市北越谷2-18-4
 
TEL:048-974-8910
 
営業時間:10:00~17:00
 
定休日:水・木曜日、祝祭日(※定休日は転送電話にて対応)
 
http://www.ase-site.com/
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 

2021年06月03日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第9回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第9回

 
スペシャルショップ販売車/フォルクスワーゲン編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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フォルクスワーゲン TYPE-1とは?
 
そのカブトムシを想起させる愛らしいスタイルから、ドイツではケーファー、英語圏ではビートルの愛称で親しまれているフォルクスワーゲン TYPE-1は、量産型プロトタイプが完成した1938年から2003年まで生産され、累計生産台数が2152万9464台だといわれています。
 
 
今回ピックアップしたのは1964年のスモール・スクエア・ウィンドウ仕様で、アメリカのリフトアップ・キットを取り付けてあるクルマです。ということで、この個体は年式的にはヤングタイマー/ネオヤングタイマーには該当しませんが、既述したようにTYPE-1は2003年まで生産されましたので、「イメージ写真」として考えていただけますと幸いです。
 
 
1978年にドイツ本国における生産が終了したフォルクスワーゲン TYPE-1は、その後、メキシコやブラジル等にて生産が続いていましたが、2003年7月30日にメキシコのプエブラ工場にて2152万9464台目となるクルマがラインオフされ、長い歴史にピリオドを打ちました。
 
 
メキシコビートルは、約170万台が生産されたと言われており、その生産終了から20年近くが経った現在でも世界中で元気に走っています。まさにヤングタイマー世代のクルマであるメキシコビートルは、独自のインジェクションシステムを採用しており、エクステリアやインテリアなどにも専用パーツが使用されています。
 
 
ちなみに、これは余談になりますが、メキシコビートルはヨーロッパにもデリバリーされ、ドイツにおけるTYPE-1の歴史も続いていました。しかしそれも1985年に終わりとなり、記念モデルとして“50 JAHRE KAFER”が3150台限定で販売されました。ドイツ語で“50 JAHRE KAFER”は“50周年ビートル”のことで、TYPE-1のプロトタイプであるVW3が1935年に計画されて以来50周年ということにちなんでいました。
 
 
“50 JAHRE KAFER”には独自の特徴として、L-A7Y Zinngrauのボディカラー&サイドストライプ、スチール製スポーツホイール、ゴルフ2と共通のステアリングホイール等、メキシコビートル(メキシコモデル)とは異なる装備が与えられていました。
 
 
全高がオリジナルの147cmから159cmに上がっているガッティーナの取扱車両は、64らしさとオフロード・テイストを楽しめる魅力的な一台なので、個性的なフォルクスワーゲン TYPE-1に乗りたい方は現車をゲットしてみるといいでしょう。
 
■フォルクスワーゲン TYPE-1
 
 税込車両本体価格:ASK
 
 年式:1964年
 
 ボディカラー:ホワイト
 
 内装カラー:グレー
 
 車検整備付
 
 走行距離:不明
 
 修復歴:あり
 
 特記事項:リフトアップ/1600エンジン換装公認
 
 
 
■販売店舗
 
GATTINA【ガッティーナ】
 
住所:神奈川県藤沢市辻堂太平台2-1-1 フジビュー太平台1F
 
TEL:0466-33-1122
 
営業時間:10:00~18:00
 
定休日:水曜・木曜・イベント日
 
HP:http://www.gattina.net/
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 
 

2021年05月28日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第8回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第8回

 
スペシャルショップ販売車/ローバーミニ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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ローバーミニとは?
 
英国で1959年に誕生した「ミニ」は、小型車のマイルストーンとなった世界的に有名な名車中の名車です。大別すると、1000ccモデルと、1300ccモデルがあります。
 
 
今回ピックアップしたのは、軽快なハンドリングを楽しめる1991年式のローバーミニ・メイフェア1000です。しかも、気軽にドライブできるAT仕様で、足まわりがコイルサス&燃料供給装置がキャブレターなので、定期的なメンテナンスさえ怠らないようにすれば、長く、安価に愉しむことが可能です。
 
 
クラシックミニのパーツは驚くほどたくさん流通しているので、日々のメンテナンスはもちろん、万が一、大修理が必要となるトラブルが発生しても、大々的にレストアを実行しようとしても、何も心配しなくて大丈夫です。もちろん、お好みでモディファイすることも可能なので、理想とする一台をセットアップしてみてください。
 
 
特に1000ccモデルは輸入車ビギナーが初めて買う趣味車としてゲットしてもよし、自動車趣味の大ベテランがアガリのクルマとしてチョイスしてもよし、なので、チャンスがあったら一生モノとなる相棒を購入してみてはいかがでしょうか。
 
 
参考までに、クラシックミニの長きヒストリー(高性能版のクーパー/クーパーSは除く)を辿っておくと、1959年~1967年までのMk-1時代(オースチン・セブン/モーリス・ミニ・マイナー)、1967年~1969年までのMk-2時代、1969年~1977年までのMk-3時代を経て、車名から「Mk(マーク)」というシリーズ名が無くなった後も基本設計の大幅な変更が行われずに生産され続けました。
 
 
日本において、日英自動車/オースチン・ローバー・ジャパンがミニの正規ディーラーとなったのは'80年代初頭のことで、オースチン・ローバー・ジャパンという社名がローバー・ジャパンへと変更された'80年代末、ローバーがドイツのBMWに買収された'90年代中盤も生き延びて、2000年に生産終了となりました。正規輸入元の社名がローバー・ジャパンとなった1989年以降、ミニは「ローバーミニ」と呼ばれるようになり、その人気がさらに高まりました。
 
 
エンジンは、デビュー当初から一貫してBMC Aタイプが搭載されました。ベーシックモデルのエンジンの種類は下記のとおりです。848ccユニット/1959年~1979年、998ccユニット/1967年~1992年、1271ccユニット/1992年~2000年。
 
 
ミニの高性能版であるミニ・クーパーのヒストリーは、1961年~1967年までのMk-1時代、1967年~1969年までのMk-2時代となります。そして、1990年に「ローバー・ミニクーパー1.3」として復活。ミニ/ミニクーパーは、1992年に燃料供給装置がキャブレターからインジェクションに変更され、1997年モデルから安全対策として運転席にエアバッグが標準装備されるようになりました。
 
 
1963年に登場した高性能版のクーパーSは、1071ccエンジンと、より大径のディスクブレーキなどを特徴とし、1964年8月のモデルチェンジまでに計4030台が生産、販売されました。当初A型エンジンの排気量は1071ccまでの拡大が限界と思われていましたが、ダウントンの創設者であるダニエル・リッチモンドが1275ccまで拡大する手法を考案し、量産型1275クーパーSの生産計画がスタート。
 
 
量産に際し、サーキットレースのクラス分けに合致した970cc版と1275cc版の2モデルが用意され、970ccモデルはあまり売れず、わずか963台が生産されただけで1965年に生産終了となりました。1275ccのクーパーSは累計4万台以上が生産され、Mk-3時代となる1971年に生産を終了。ちなみに、Mk-3時代のクーパーSは短命だったので、1570台しか造られていないといわれています。
 
 
ミニのスポーツモデルであるクーパーSは、圧倒的な動力性能をアドバンテージ・ポイントとし、フォード・ファルコンやボルボPV544、そして、シトロエンDSといったライバルたちと熾烈なバトルを繰り広げながら、1964年、65年、67年のモンテカルロ・ラリーで優勝しました。そのため、ローバーミニ時代にもモンテカルロ・ラリーを想起させる仕様がもてはやされました。
 
 
ミニクーパーのエンジンの種類は下記のとおりです。997ccユニット/1961年~1963年、998ccユニット/1964年~1969年、1071ccユニット/1963年~1964年、970ccユニット/1964年~1965年、1275ccユニット/1964年~1971年、1271ccユニット/1990年~2000年です。
 
■ローバーミニ・メイフェア1000
 
 税込車両本体価格:83万6000円(現車はSOLD OUT)
 
 年式:1991年
 
 ボディカラー:レッド
 
 内装カラー:グレー
 
 車検:2022年(R04年)7月
 
 走行距離:5.6万km
 
 修復歴:なし
 
 特記事項:D車、右H、AT、コイルサス
 
 
■販売店舗
 
スウィンギンモータース
 
住所:東京都品川区西五反田7-19-3
 
TEL:080-3355-9483
 
営業時間:10:30~18:00
 
定休日:不定休
 
HP:https://www.facebook.com/swingingmotors
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 

2021年05月20日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第7回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第7回

スペシャルショップ販売車/デイムラー編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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デイムラー・ダブルシックスとは?
 
パワフルかつ静粛性に優れたV型12気筒エンジンを搭載し、スムーズかつジェントルな走りとエレガントなスタイルを堪能できるダブルシックスは、英国製高級車を代表する“世界で最も美しいサルーンのひとつ”です。
 
 
独自のネコ足は、しなやかな乗り心地をもたらしつつ、実はサーキットでも好タイムをマークできるという守備範囲の広いもので、市街地はもちろん、高速道路などでの長距離移動も快適そのもの。そういった動力性能/フットワーク/エクステリア面での魅力に加え、贅の限りを尽くしたといっていい手の込んだインテリア(まさに工芸品)も特徴としています。
 
 
ダブルシックスのブランド名となっているデイムラーは、内燃機関および自動車開発のパイオニアであるドイツ人技術者、ゴットリープ・ダイムラーのエンジンを製造、販売する権利を得た英国の会社「ダイムラー・モーター・カンパニー」のことです。一時期、イギリス王室の御用達となるなど、高級自動車の生産を行っていましたが、1960年にジャガーが買収。その後はジャガーが上級モデルにデイムラーの名を付け、お馴染みのフルーテッドグリルとホイールの中央に輝く“D”のロゴを踏襲して、バッジエンジニアリングにてダブルシックスなどをリリースしました。
 
 
ジャガーのバッジエンジニアリングということで、当然、ジャガー側の12気筒モデルが存在しているわけですが、そのあたりのことについても記しておきます。1972年にジャガーXJシリーズに排気量5343ccのV型12気筒エンジンを搭載した「XJ12」が追加設定された際に、同時に登場したデイムラー版には1926年デビューした12気筒エンジン搭載車と同じ「ダブルシックス」の名が与えられました。
 
 
ダブルシックスは、1973年に安全対策を目的とした改良とフェイスリフトが実施され、双子車であるジャガーXJ12と共にシリーズIIとなり、1979年にシリーズIIIへと発展。ルーフのラインが高められ、後席のヘッドルーム不足が改善されました。
 
 
ブレスの販売車は1991年式なので、クルマ好きの間で親しみを込めて“シリーズIIIボディ”と呼ばれることもあるダブルシックスの中では高年式車です。クラシックな雰囲気満点のダブルシックス・シリーズIIIは1979~1993年まで同じスタイルのまま生産され、ジャガーXJ40ボディのデイムラー・マジェスティックV12が登場したことで引退したので、最終型に近いモデルであるということもできます。
 
 
もともとの車両本体価格が高価だったこともあり、トラブルの種類によっては修理費が高い場合があります。そのため、大きなトラブルに発展する前に、常に定期メンテナンスおよび低コストでの予防整備を実施しておくことをオススメします。ユーズドカーのプライスが値上がりする前にゲットしておくべきクルマの最右翼だといえるので、この機会に英国製高級車のオーナーになってみてはいかがでしょうか。
 
 
■デイムラー・ダブルシックス
 
 税込車両本体価格:258万円(現車はSOLD OUT)
 
 年式:1991年
 
 ボディカラー:オイスターメタリック
 
 内装カラー:ベージュ(本革)
 
 車検:2年付(リ済別)
 
 走行距離:5.4万km
 
 修復歴:なし
 
 特記事項:D車、左H、AT、フル装備、ABS、社外CD、ヘッドライトワイパー、純正AW、純正工具、内外装美車、機関良好
 
■販売店舗
 
オートモービルアシスト・ブレス
 
住所:〒190-1214 東京都西多摩郡瑞穂町むさし野3-1-18 
 
TEL:042-539-2268
 
営業時間:(平日)9:30~19:00/(日曜・祝祭日)9:30~18:00
 
定休日:月曜日・第2火曜日
 
HP:http://www.blesscar.jp
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 
 
 
 
 

2021年04月29日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第6回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第6回

スペシャルショップ販売車/BMW編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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BMW M3(初代)とは?
 
いまでも熱心なファンを中心として、数多くのクルマ好きを魅了している初代BMW M3(当時のBMWモータースポーツ社が開発)は、モータースポーツでの活躍を念頭に置いたホモロゲーション取得用モデルとして1986年にデビュー。
 
 
連続する12ヶ月間に5000台以上生産された4座席以上の車両がホモロゲーションの対象になるというグループA規定を獲得するため、E30型BMW 3シリーズ/2ドアモデルのシャシーとボディが流用されました。
 
 
しかし、3シリーズをベースとしながらもボディ剛性や空力性能を高めるために大幅な変更をしており、ブリスターフェンダーや大型のリアウイングを装備。その結果、ひと目でM3だと分かる精悍なスタイルとなって、ベースとなった3シリーズ/2ドアモデルと共通するパネルはボンネットとルーフのみとなりました。
 
 
フロントに搭載されたエンジンは、グループ4規定およびグループ5(シルエットフォーミュラ)規定を制するために開発されたスーパーカーのM1、E28型M5、E24型M635CSiなどに搭載されたM88型3.5リッターDOHC直列6気筒エンジンから2気筒を切り取って造られた2.3リッターDOHC直列4気筒エンジンで、これに5速MTのみが組み合わされました。
 
 
レースに勝つために設計されたM3は欧州各地で開催された国際的なツーリングカー選手権で数多くのタイトルを獲得。ひとクラス上の車両とも互角以上の戦いを展開できる動力性能の高さを活かし、サーキットだけではなくラリーフィールドにおいても活躍しました。
 
 
量産車は販売面でも大成功し、ユーザーからの要望に応じて設定されたM3カブリオレ、レースでのタイトル獲得を記念した限定車、そして、ホモロゲーション用モデルも含め、1991年に生産終了となるまでに1万7000台以上が販売されました。2代目のM3は1992年に発表されたE36型です。
 
 
現在も人気がある初代M3の価格は上がっており、なおかつ販売数が減ってきているので、良質車があるうちにゲットしておくといいでしょう。
 
■BMW M3
 
 税込車両本体価格:ASK
 
 年式:1988年
 
 ボディカラー:ブラック
 
 内装カラー:グレー
 
 車検:2021年(令和3年)9月
 
 走行距離:5.1万km
 
 修復歴:なし
 
 特記事項:整備記録簿あり、低走行車両、社外オーディオ、ETC(ご来店の際は事前に必ず店舗にご連絡いただけますよう、お願い申し上げます)。
 
 
■販売店舗
 
 Evita(エヴィータ)
 
 住所:〒241-0014 神奈川県横浜市旭区市沢町 564-4
 
 TEL:045-351-8920
 
 営業時間:11:00~19:00
 
 定休日:月曜日
 
 HP:https://www.evita-mj.com
 
■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 
 
 
 
 
 
 

2021年04月23日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第5回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第5回

スペシャルショップ販売車/メルセデス・ベンツ編
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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メルセデスベンツ 500SLとは?
 
メルセデスベンツのSLクラスは、同ブランドが展開している2シーターオープンスポーツのトップモデルで、軽量スポーツカーを意味するドイツ語の「Sport Leicht (シュポルト・ライヒト)」の頭文字です。
 
 
初代のW198型は、1954年に登場。2代目のW113型は1963年、3代目のR107型は1971年にデビューしました。今回ピックアップしたのは4代目のR129型。1989年に登場しています。幌は電動ソフトトップで、車体の傾きを感知した際にすぐさま起き上がり、乗員を保護するロール・オーバー・バーが、このR129型から装備されました。
 
 
日本には、まず排気量5.0リッターのV型8気筒エンジンを搭載した500SL/左ハンドル仕様が導入され、1991年に500SL/右ハンドル仕様を追加設定。1992年に排気量6.0リッターのV型12気筒エンジンを積む600SLが登場し、1993年に600SLをベースとしてAMGによって徹底チューニングされたエンジンを搭載する600SL 6.0 AMGが追加設定されました。
 
 
1994年にマイナーチェンジを実施し、モデル名を変更。それまでは排気量を表す数字の後ろに付いていた「SL」が数字の前に付けられるようになりました。それと同時に直列6気筒エンジン仕様のSL320が追加設定され、全車に5速ATを採用しました。
 
 
1996年にSL500をベースとしてAMGがチューンした排気量6.0リッター、V型8気筒エンジンを搭載するSL500 6.0 AMGが登場。1998年にSL320の直列6気筒エンジンがV型6気筒エンジンに
置きかえられ、SL500のエンジンも新型の排気量5.0リッター、V型8気筒になりました。そして、SL500 6.0 AMGがカタログ落ちし、新たにボアアップした排気量5.5リッター、V型8気筒エンジンを積むSL55 AMGが登場しました。
 
 
また、SL73 AMGが追加設定され、このモデルはSLクラス史上最も強力な自然吸気エンジンであるAMG製の排気量7.3リッター、V型12気筒を搭載していました。SL73 AMGは全世界で50台ほどデリバリーされたといわれています。
 
 
2001年に、12年にわたる生産を終了し、5代目のSLとなるR230型とバトンタッチ。1989年から2001年までという長きにわたって製造されたこともあり、第一次スーパーカーブーム世代に代表される特定の年齢層にとって、いまでも忘れられない一台となっています。
 
 
R129型のプロポーションが時を経てもカッコイイのは、'80年代から'90年代のメルセデス・ベンツのスタイルを決めた人物であるイタリア生まれのカーデザイナー、ブルーノ・サッコ氏がデザインしたからです。彼が手がけた作品を列記すると、W126型、W201型(190Eシリーズ)、W124型、W140型といった錚々たるラインナップとなります。
 
 
現車は1991年式の前期モデルで、走行距離5.2万kmという低走行車両です。整備記録簿があるので、購入した方は過去に交換してある部位をチェックし、今後のメンテナンス・メニューを考えて、しっかり整備しながら維持していくといいでしょう。
 
 
もともとの車両本体価格が高価だったこともあり、部品によっては値段が高いので、大きなトラブルに発展する前に、常に予防整備を実施しておくといいと思います。R129型は老若男女を問わず、誰が見てもカッコイイので、ド~ンと値上がりする前にゲットしておくことをオススメします。
 
■メルセデスベンツ 500SL
 
 税込車両本体価格:ASK
 
 年式:1991年
 
 ボディカラー:ゴールド
 
 内装カラー:ブルー
 
 車検:2023年(令和5年)1月 
 
 走行距離:5.2万km
 
 修復歴:--
 
 特記事項:左ハンドル、前期型、整備記録簿あり、パワーシート、純正カセット&CDチェンジャー、電動幌、純正ハードTOPスタンドあり、低走行車両
 
 
■販売店舗
 
 Evita(エヴィータ)
 
 住所:〒241-0014 神奈川県横浜市旭区市沢町 564-4
 
 TEL:045-351-8920
 
 営業時間:11:00~19:00
 
 定休日:月曜日
 
 HP:https://www.evita-mj.com
 
■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典
 
 
 
 
 
 

2021年03月31日

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第4回/ディーラー車編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第4回

ディーラー車/アルファロメオ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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アルファロメオ・ミトとは?
 
熱心なアルファロメオ好きの間でデビュー前の段階から「ジュニアやベイビーアルファの名で登場するのでは?」と何かと話題になっていたミトは、2008年3月14日に発表され、日本では2009年5月16日から販売されました。
 
 
アルファロメオの本拠地があるミラノと、生産地であるトリノの頭文字をとってミト(=MiTo)と名づけられたこのコンパクトモデル(イタリア語でミトは神話/伝説を意味しています)は、全長×全幅×全高=4070×1720×1475mm(デビュー時の寸法)というサイズで、アルファ147よりも全長が短く、全幅が狭くなっていました。
 
 
当初、日本に導入されたのは排気量1,368ccの直列4気筒DOHC16バルブターボエンジン/最高出力155psを搭載する「1.4Tスポーツ」の1グレードのみで、トランスミッションは6段MT仕様だけでした。
 
新世代のアルファロメオとなるミトは、センターコンソールのシフトノブの前にあるスライド式スイッチを操作することでモード選択が可能となるアルファロメオD.N.A.システムを搭載。「D」はダイナミックで、ターボ過給圧にオーバーブースト機能が働き、エンジントルクがノーマルの20.5kgmから23.5kgmに増大するとともに、電動パワーステアリングのアシスト量を減らし、よりダイレクトなステアリングフィールとなります。「N」はノーマル、「A」はオールウェザーモードで、滑りやすい路面等でのドライビングに効果的です。
 
 
2009年8月にコルサイエローをボディカラーを採用した150台限定の特別仕様車「イモラリミテッドエディション」が登場し、2010年3月に環境に配慮した直列4気筒マルチエア16バルブターボエンジン/最高出力135psと6速乾式デュアルクラッチ機構を採用したオートマチックトランスミッション「Alfa TCT(Alfa Twin Clutch Technology)」を搭載したスプリント(価格を抑えながらもリア・パーキングセンサーやデュアルゾーン式フルオートエアコン等を装備)およびコンペティツィオーネ(スプリントの装備に加え、17インチアロイホイール、レッド仕上げキャリパー、バイキセノンヘッドライト、ステアリングのパドル式スイッチ等を装備)が追加設定されました。
 
 
2010年7月に、直列4気筒マルチエア16バルブターボエンジン/最高出力170psを搭載し、6速トランスミッションが組み合わされた最上級モデルの「Quadrifoglio Verde(クアドリフォリオヴェルデ)」が登場し、2011年4月にボディカラーを伝統のアルファ レッドとした特別仕様車の「ミト スプリント スペシャルエディション」と「ミト コンペティツィオーネ スペシャルエディション」が追加設定され、それぞれ200台と100台の限定で販売されました。
 
 
2012年2月にアルファ レッドのボディカラーを採用した特別仕様車の「ミト クアドリフォリオ ヴェルデ リミテッド エディション」が50台限定で発売され、2013年4月に「クアドリフォリオ ヴェルデ SBK リミテッドエディション」が全世界限定200台(日本では、右ハンドル10台/左ハンドル10台)でリリースされました。
 
 
2016年3月に特別仕様車の「ミト コンペティツィオーネ Free Drive Edition」を、40台限定(アルファ レッド/20台、ビアンコスピノ ホワイト/20台)で発売され、2016年8月に特別仕様車の「ミト レガーレ」が100台限定でリリースされました。このモデルは、アルファロメオを代表する3種類のボディカラーであるアルファ レッド(限定40台)、ビアンコスピノ ホワイト(限定40台)、ブラック(限定20台)にナチュラルカラーのレザーインテリアを組み合わせ、特別なデザインの17インチアロイホイールやドライブレコーダー、ETC車載器、専用バックアイカメラ、アロマディフューザーを装着した充実装備のミトでした。
 
 
今回ピックアップしたのは2012年式のアルファロメオ ミト コンペティツィオーネで、禁煙車です。ホワイトのミトはオーナーの個性を演出できるので、この機会にゲットしてみてはいかがでしょうか。お買い得ですよ。
 
 
■アルファロメオ ミト コンペティツィオーネ
 
 税込車両本体価格:99万円
 
 年式:2012年
 
 走行距離:4.7万km
 
 車検整備付
 
 修復歴なし
 
 特記事項:ビアンコスピノ ホワイト、ディーラー保証。
 
■販売店舗
 
 
 フィアット/アバルト沼津(AlfaRomeo指定サービス工場 沼津)
 
 住所:〒410-0007 静岡県沼津市西沢田281-1
 
 TEL:055-926-2401(ショールーム)/055-926-2433(AlfaRomeo指定サービス工場 沼津)
 
 営業時間:10:00~19:00
 
 定休日:毎週火曜日、第1・2月曜日
 
 HP:https://numazu.fiat-abarth-dealer.jp/fab/
 
■文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 
 
 
 
 

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