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ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第8回/スペシャルショップ編

ヤングタイマー&ネオヤングタイマーに乗ろう/第8回

 
スペシャルショップ販売車/ローバーミニ編
 
 
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はじめに/ヤングタイマーとは?
 
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。
 
そして、ネオヤングタイマーは、これからヤングタイマーになる「予備軍」のことで、7年落ちぐらいまでのクルマを含んでいます。この7年落ちというのがキモなので、ちょっと説明しますと、いま輸入車の正規ディーラーが販売している認定中古車および厳しい基準をクリアしたコンディションがいいユーズドカーの中には7年落ちで走行距離が7万km前後(いわゆる7年7万km)という車両が存在しており、ひと昔前のような状況(中古車市況)になっているのですね。当然のごとく、それらのクルマはリーズナブルなプライスで流通しているので、ビギナーにも買いやすく、趣味性が強いクルマに関してはセカンドカーになるともいえるのでした。
 
本特集では、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマー/ネオヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしていきます。
 
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「ヤングタイマー/ネオヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
 
初度登録から7~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。正規ディーラー/スペシャルショップ側の立場(視点)から申し上げると、車種によっては販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。
 
クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマー/ネオヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマー/ネオヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」というカーライフ&記事が成立するので、これからヤングタイマー/ネオヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
 
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ローバーミニとは?
 
英国で1959年に誕生した「ミニ」は、小型車のマイルストーンとなった世界的に有名な名車中の名車です。大別すると、1000ccモデルと、1300ccモデルがあります。
 
 
今回ピックアップしたのは、軽快なハンドリングを楽しめる1991年式のローバーミニ・メイフェア1000です。しかも、気軽にドライブできるAT仕様で、足まわりがコイルサス&燃料供給装置がキャブレターなので、定期的なメンテナンスさえ怠らないようにすれば、長く、安価に愉しむことが可能です。
 
 
クラシックミニのパーツは驚くほどたくさん流通しているので、日々のメンテナンスはもちろん、万が一、大修理が必要となるトラブルが発生しても、大々的にレストアを実行しようとしても、何も心配しなくて大丈夫です。もちろん、お好みでモディファイすることも可能なので、理想とする一台をセットアップしてみてください。
 
 
特に1000ccモデルは輸入車ビギナーが初めて買う趣味車としてゲットしてもよし、自動車趣味の大ベテランがアガリのクルマとしてチョイスしてもよし、なので、チャンスがあったら一生モノとなる相棒を購入してみてはいかがでしょうか。
 
 
参考までに、クラシックミニの長きヒストリー(高性能版のクーパー/クーパーSは除く)を辿っておくと、1959年~1967年までのMk-1時代(オースチン・セブン/モーリス・ミニ・マイナー)、1967年~1969年までのMk-2時代、1969年~1977年までのMk-3時代を経て、車名から「Mk(マーク)」というシリーズ名が無くなった後も基本設計の大幅な変更が行われずに生産され続けました。
 
 
日本において、日英自動車/オースチン・ローバー・ジャパンがミニの正規ディーラーとなったのは'80年代初頭のことで、オースチン・ローバー・ジャパンという社名がローバー・ジャパンへと変更された'80年代末、ローバーがドイツのBMWに買収された'90年代中盤も生き延びて、2000年に生産終了となりました。正規輸入元の社名がローバー・ジャパンとなった1989年以降、ミニは「ローバーミニ」と呼ばれるようになり、その人気がさらに高まりました。
 
 
エンジンは、デビュー当初から一貫してBMC Aタイプが搭載されました。ベーシックモデルのエンジンの種類は下記のとおりです。848ccユニット/1959年~1979年、998ccユニット/1967年~1992年、1271ccユニット/1992年~2000年。
 
 
ミニの高性能版であるミニ・クーパーのヒストリーは、1961年~1967年までのMk-1時代、1967年~1969年までのMk-2時代となります。そして、1990年に「ローバー・ミニクーパー1.3」として復活。ミニ/ミニクーパーは、1992年に燃料供給装置がキャブレターからインジェクションに変更され、1997年モデルから安全対策として運転席にエアバッグが標準装備されるようになりました。
 
 
1963年に登場した高性能版のクーパーSは、1071ccエンジンと、より大径のディスクブレーキなどを特徴とし、1964年8月のモデルチェンジまでに計4030台が生産、販売されました。当初A型エンジンの排気量は1071ccまでの拡大が限界と思われていましたが、ダウントンの創設者であるダニエル・リッチモンドが1275ccまで拡大する手法を考案し、量産型1275クーパーSの生産計画がスタート。
 
 
量産に際し、サーキットレースのクラス分けに合致した970cc版と1275cc版の2モデルが用意され、970ccモデルはあまり売れず、わずか963台が生産されただけで1965年に生産終了となりました。1275ccのクーパーSは累計4万台以上が生産され、Mk-3時代となる1971年に生産を終了。ちなみに、Mk-3時代のクーパーSは短命だったので、1570台しか造られていないといわれています。
 
 
ミニのスポーツモデルであるクーパーSは、圧倒的な動力性能をアドバンテージ・ポイントとし、フォード・ファルコンやボルボPV544、そして、シトロエンDSといったライバルたちと熾烈なバトルを繰り広げながら、1964年、65年、67年のモンテカルロ・ラリーで優勝しました。そのため、ローバーミニ時代にもモンテカルロ・ラリーを想起させる仕様がもてはやされました。
 
 
ミニクーパーのエンジンの種類は下記のとおりです。997ccユニット/1961年~1963年、998ccユニット/1964年~1969年、1071ccユニット/1963年~1964年、970ccユニット/1964年~1965年、1275ccユニット/1964年~1971年、1271ccユニット/1990年~2000年です。
 
■ローバーミニ・メイフェア1000
 
 税込車両本体価格:83万6000円(現車はSOLD OUT)
 
 年式:1991年
 
 ボディカラー:レッド
 
 内装カラー:グレー
 
 車検:2022年(R04年)7月
 
 走行距離:5.6万km
 
 修復歴:なし
 
 特記事項:D車、右H、AT、コイルサス
 
 
■販売店舗
 
スウィンギンモータース
 
住所:東京都品川区西五反田7-19-3
 
TEL:080-3355-9483
 
営業時間:10:30~18:00
 
定休日:不定休
 
HP:https://www.facebook.com/swingingmotors
 
文&写真/車 市場 名車館 編集長:高桑秀典 

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2021年05月28日 14:37に投稿されたエントリーのページです。

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