メルセデス・ベンツ西東京サーティファイドカーセンターの展示場でとても珍しい「AMG」を見つけました。
それが写真のクルマ、メルセデス・ベンツ C450 AMG 4MATICです。2015年7月に発表され、事実上の後継モデルとなるメルセデスAMG C43 4MATICにスイッチしたのが2016年8月ですから、1年ほどしか存在しなかったことになります。実際に日本で販売されていたのは半年くらいでしょう。その希少性は「レアモノ」といっていいのかもしれません。
そもそもC450 AMG 4MATICは、「AMGスポーツモデル」と名付けられたメルセデスAMGの新しいコンセプトに基づいて開発されたクルマでした。「AMGスポーツモデル」といっても、いわゆるAMGルックではありません。AMGがチューニングした367馬力・53.0kgmを発揮する3リッターV6ツインターボを搭載、また33:67とリア寄りにトルク配分されるAMG 4マチック、7速のトランスミッション(Gトロニック)もポイントです。メーカー発表の0-100km/h加速は4.9秒、速いです。C63ほどではないにしても、「スポーティなセダン」ではなく、間違いなく「スポーツセダン」と呼んでいいでしょう。
ただし、エクステリアに、AMGのバッジが付くのは左右フロントフェンダーの2か所だけ。しかも小さくてよーく見ないと分かりません。このクルマはリアの右側にAMGのバッジが付いていますが、当時、希望者には正規ディーラーが装着していたそうです。しかし、これも非常に控えめな大きさです。
つまり、このクルマは、いまや絶滅危惧種となっている「羊・狼セダン」と言えるのです。分かる人には分かる、というか、メルセデス好きにしか分からないクルマなのかもしれません。AMG C63は普通の人が見ても普通のクルマじゃないのが分かります。
ところで、前オーナーの「メルセデス好き度」が分かる室内装備を見つけました。センターコンソールに掲げられる「AMG」のバッジです。調べてみると、これは、AMGのエンブレムがあしらわれるキーカバー、およびAMGロゴ付きイルミネーテッドステップカバーとセットになるオプションで、なんと約18万円ですよ!
ちょっとマニアックな話になりますが、このモデルが採用するシングルルーバーのダイヤモンドグリルも非常に珍しく、現存するのはC450 AMG 4MATICと一部の僅かなモデルだけとなります。左ハンドルの設定しかないのも良いですね。
メルセデス・ベンツのAMGスポーツモデル構想(あまり知られていない)の産物としてリリースされたこのモデル、メルセデス好きに取材すると、みんなが「いいクルマだよ」と言います。だからというわけではないのでしょうが、希少性もあり、認定中古車はスタンダードモデルに比べるとかなり高めの相場となります。今後も、あまり値落ちはしないかもしれません。
2015年12月に登録されたメルセデス・ベンツ C450 AMG 4MATIC(左ハンドル)。走行1.2万km、エクスクルーシブパッケージなどのオプションが付いて、車両本体価格は568万円です。現代版、「羊・狼セダン」、いかがでしょうか。
メルセデス・ベンツ C450 AMG 4MATIC
初年度登録2015年12月 走行1.2万キロ
左ハンドル エクスクルーシブパッケージ LEDヘッドライト アイドリングストップ レザーシート
車両本体価格568万円
お問い合わせ
メルセデス・ベンツ西東京サーティファイドカーセンター
宮園輸入車販売株式会社
東京都西東京市富士町3-4-22
TEL.042-451-5655