目的別ヤングタイマーの選び方/第13回
日常+ビジネスシーン編
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はじめに/ヤングタイマーとは?
ヤングタイマーは、初度登録から15~30年ほど経過しているクルマのことで、一番旧いモノで'80年代後半に発売された国内外の車両といったイメージです。この頃に生産されたクルマといえば、デザイン性の高さや品質のよさをアドバンテージとしていました。いま見てもカッコよく、しかも実用性が高くって安価な点が特徴だといえます。本特集では、ヤングタイマーならではといえるそれらの魅力に着目し、毎月、車 市場 名車館 編集長の筆者(高桑)が気になるヤングタイマーをピックアップ。記事をアップしています。
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「ヤングタイマー」を「趣味車」もしくは「実用車」として楽しむ際の注意点について
初度登録から15~30年ほど経過しているので、やはり、ヤングタイマーも年々良質なクルマが減ってきています。ショップ側の立場(視点)から申し上げると、販売車両の仕入れが困難な状況になってきているわけです。クルマに詳しくない方の中には、ヤングタイマーを最新の国産車を扱うような気軽な感覚で足として使用し、保管やメンテナンスも疎かにして、わずか数年で廃車にしてしまう心無い人もいます。ヤングタイマーに対する正しい知識とクルマへの愛情があってこそ「旧くても楽しめる」という記事が成立するので、これからヤングタイマーをゲットしようと思っている方は少しだけ心して購入に臨んでください。
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スマート フォーツーとは?
2人乗りのマイクロカーであるスマートは、ダイムラー・ベンツとスイスのスウォッチ・グループのジョイントベンチャーから生まれた、日常とビジネスシーンで役立つシティコミューターです。
1994年に二社合弁によりMCC (Micro Car Corporation) が設立され、フランスに製造工場を建設。1998年にオリジナルモデルであるシティクーペ(2004年に4ドアのスマート フォーフォーが導入されたことに伴ない、フォーツーへと名称変更)が発売されました。
トリディオン・セーフティセルと呼ばれる卵形のモノコックボディに、3気筒599ccターボエンジン(2002年に698ccに排気量を拡大)を搭載。変速機は6速セミATです。
2000年にダイムラー・クライスラー日本が国内での正規販売を開始し、オープンタイプのカブリオ、軽自動車規格のスマートKも追加設定されました。
今回ピックアップしたのは2003年式のフォーツーカブリオのベースモデルで、外装の割れなし 幌スクリーン良好という良質車です。ドアやボンネットが樹脂製となっている初代スマートのエクステリアは劣化してしまうため、現在までキレイな状態をキープしている個体が少なく、幌もイイ状態を保つのが大変なので、現車のように内外装のコンディションが驚くほどいいフォーツーカブリオは僅少だといえます。
状態の悪い安いクルマを買い、自分で直すと総コストが59.0万円(今回ピックアップしたフォーツーカブリオの販売価格)を上回ることになる可能性が高いので、最初から仕上がっている良質車をゲットするのが賢い買い方でしょう。