今週の大穴グルマ コンパクト・スポーツ編
さて、本題に入ろう。満点に近い評価を得て1位を獲得したのは、不滅の人気を誇るVWゴルフGTIだ。いまやVWのイメージリーダーと言っても過言ではな い。世の中が不景気になっても、株価が下落しても、中古車の相場は高値でピタリと安定して最近まで落ちてこなかった。でも、ゴルフⅤのモデルライフが終わ ろうとしているいま、ようやくジリジリと値を下げ始めたので狙い目だ。GTIを上手に買うコツは、高年式・低走行距離の個体を中心に探すこと。取り上げた 物件のデータをチェックしてもらいたい。能書きは要らないだろう。走行距離が50kmなのだ。もちろん認定中古車なのだけれど、これはもうほとんど新車と 言っていい! そしてプライスタグをチェックしてみよう。288万円! 安い! 新車価格は359万円なのである。大穴度は非常に高い。
ところで、ゴルフⅤ GTIがなぜ好調なセールスを記録し続けるのか? それはもう「楽しいクルマだから」、これに尽きるだろう。実際、200psを叩き出す2リッター直4ターボのパンチが効いた加速力、DSGのシャープな応 答性、どっしりと安定感のあるサスペンション、そして普段使いも楽にこなせる扱い易さ、まさにベストゴルフ。歴史的な名車と言われるゴルフⅠ/ⅡのGTI を超えるVWの傑作と言っても過言ではない。ちなみに、288万円というと、同クラスの国産(新車)とガチンコになる価格帯。どちらを選ぶか? 言うまでもないだろう。とりあえず、この物件には奥さんや彼女も異論はないはずだ。
5代目ゴルフが上陸を果たしたのは2004年初夏のこと。ラインナップで最もスポーティな仕様となるGTIも約1年後に導入された。先代のⅣ GTIは、快適性や上質な乗り心地に主眼が置かれていたため、総合力はグーンと向上したものの、牙の抜かれた“クールハッチ”などと言う者もいたが、Vの GTIは違った。VWがGTIの原点に返って開発したと断言していることからも分かるように、“ホットハッチ”と呼ぶに相応しいキャラクターに仕立てて あったのだ。GTIの鋭い「牙」が復活していたのである。専用のデザインとなった赤いピンストライプが印象的なフロントマスク、力強いビートを奏でながら 200psを叩き出すパワーユニット、サスペンションも専用のチューニングが施されていた。果たして、V GTIは世界中で大ヒットを記録。日本でも、ゴルフ・ラインナップのなかでNO.1の登録台数を獲得する驚異的なセールスとなったのだ。廉価グレードのE や中核を担うGTよりも売れたのだからすごい。「最強のゴルフ」の座はその後リリースされた3.2リッターV6+4WDのR32に譲ったものの、いまでも GTIの人気は衰えていない。やはりゴルフGTIは、クルマ好きの「永遠のアイドル」なのである。
★全長×全幅×全高 4225×1760×1495mm ★車重1460kg ★エンジン 2リッター直4DOHCターボ ★最高出力/最大トルク 200ps/28.6mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 359万円
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