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2009年06月 アーカイブ

2009年06月08日

今週の大穴グルマ 番外編 ビッグセダン特集

今週の大穴グルマランキング

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第1位

MERCEDES-BENZ S550 LONG
¥ 9,180,000
S550は究極の高級サルーン
 6月の「大穴グルマ ランキング」は特別企画として割安感が増している各ブランドの頂点に君臨するフラッグシップモデルを中心に取り上げている。今週は、とにかく常識を超えるスピードで中古車の平均価格帯が落ちているビッグセダンの特集だ。今年に入って、思わず「ホント?」と疑いたくなるようなプライスボードを掲げる物件が多い。まずは、いつの時代も高級サルーンのベンチマークであり続けるメルセデス・ベンツ Sクラスをお届けしよう。
W221というコードネームを持つ現行のSクラスが上陸を果たしたのは2005年。当初は、S350(3.5リッターV6)/S500(5.5リッターV8)/S500ロングという3つのグレードが用意された。写真では端正で控えめなスタイリングに見えるかもしれないが、全長5205mm・全幅1870mmの堂々たるボディは大迫力の威圧感に満ちている。クルマのことに疎い人にも、このセダンがただ者ではないことは容易に理解できるだろう。その佇まいはまさに王者の風格。走行感覚が云々の前に、この威圧感こそがSクラスの価値と言えるだろう。で、ご紹介する物件の価格に注目してほしい。1年落ちのS550ロングが1000万円を切っているのだ。いくつかのディーラーにリサーチをしてみたのだが、この個体のように高価なオプションのラグジュアリーパッケージが装着されたS550ロングは、「1年前なら1200万円を超えていただろう」という担当者が多かった。つまり、1年前に比べ、100-200万円は安く買えるということだ。S550ロングの搭載するV8ユニットの絶対的なトルクやスムーズネス、最先端のトランスミッションである7Gトロニック、そして低速でのソフトライド感を損なうことなく高速のフラットな重厚感を提供してくれる理想的な乗り心地。まさに高級サルーンの完成形がS550ロングにはある。中古車の価格は下がっているものの、クルマとしての価値は非常に高いということを忘れてはならない。それはこれから先も変わることがないだろう。いまが手に入れる最大の好機である。
メルセデス・ベンツ Sクラスとはこんなクルマ

現行型のSクラス(W211)が日本での販売を開始したのは2005年10月のこと。用意されたエンジンは3.5リッターV6と5.5リッターV8の2種だった。特にV8は、先代からのキャリーオーバーではなくSクラスのために新たに開発された最新鋭の可変吸気システムを採用するユニットだ。2006年6月には、517ps・84.6mkgという圧倒的なパワーとトルクを発揮するツインターボ付5.5リッターV12を搭載するS600ロングを追加設定。また、この年の秋にS500のモデル名がS550に変更されている。室内の高級感は「さすがSクラス」と頷かせる完成度を持ち、スペースが広大なことは言うまでもないが、電動バイブレーションなど数々のアメニティ機能も備わる。高級感、動力性能、快適性など、どれをとっても不満を覚えることなどないまさに究極の高級サルーン。
S550ロング(2008年)★全長×全幅×全高 5205×1870×1485mm ★車重2060kg ★エンジン 5.5リッターV8DOHC ★最高出力/最大トルク 387ps/54.0mkg ★トランスミッション 7段AT ★新車価格 1410万円

メルセデス・ベンツ豊中中古車センター
06-6867-3300

第2位

BMW 750i COMFORT PACKAGE
¥ 6,599,000
2年落ちで新車の約半値というプライス!
 メルセデス・ベンツ Sクラスに真っ向勝負を挑める唯一のクルマと言えば、BMWの旗艦“7シリーズ”だろう。ご存じのように、コンフォート指向のSクラスとは異なる「スポーティ」という方向性が与えられたビッグセダンである。
E65型7シリーズが鮮烈なデビューを飾ったのは2001年のこと。大胆なスタイリングやiDriveなどの革新的な技術を採用していたため、当初は批判的な声も出ていたようだが、販売実績を検証してみれば結果的には大成功作だったことを数字が証明している。今年の春に新型へとスイッチしているから、ここで紹介するE65型は先代モデルとなったものの、エクステリアやメカニズムの変更点が少なく、もちろん型遅れ感など微塵もない。このことは、E65型がBMWのリリースするビッグセダンの完成形に近かったことを物語っているのである。
E65型は、2005年に実施されたマイナーチェンジで前期型と後期型に分けられる。認定中古車の主流は後期型となっているから、ここでは2007年式の750iを取り上げよう。
まずは659万9000円という価格に驚いた方も多いだろう。2年落ち、走行9000kmの極上車が新車のほぼ半値で展示場を飾っているのである。数人のディーラー担当者に話を訊いてみたのだが、1年前に比べ200万円前後は安く買えるようになっているそうだ。ちなみに、前期型はそれ以上に値を下げているというからすごい。BMW Premium Selectionは2年の保証が付くし、それに価格が落ちたからといって車両の価値が下がったのではないということを忘れてはならない。特に750iの搭載する4.8リッターV8は、高級サルーンとしては桁外れにスポーティな味付けが施された世界屈指のユニットだ。加速態勢に入った時に奏でる硬質なビートやスポーツカー顔負けのシャープネスが真骨頂。そう、7シリーズは後席の住人を快適に移動させるだけのクルマではなく、運転を楽しむためのドライバーズカーなのだ。そこには低価格と燃費だけを売りにするクルマとはまったく異なる世界がある。
BMW 7シリーズとはこんなクルマ

E65のコードネームを持つBMWのフラッグシップ・サルーン“7シリーズ”が上陸を果たしたのは2001年。クリス・バングルが指揮をとるBMWデザイングループの手になる大胆なスタイリングや革新的な技術を採用したiDrive、そしてビッグセダンとしては桁外れのスポーティな走りを持つことがトピック。エンジンは、当初3.6リッターと4.4リッターのV8でスタート、その後6リッターV12を追加、そして2005年に実施されたマイナーチェンジでV8ユニットを4リッターと4.8リッターにスープアップしている。「スポーティ」というライバルたちとは明確に異なるコンセプトを持つ。
750i(2007年)★全長×全幅×全高 5040×1900×1490mm ★車重2040kg ★エンジン 4.8リッターV8DOHC ★最高出力/最大トルク 367ps/50.0mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 1115万円

BMW Premium Selection横浜六角橋
045-488-4330

第3位

JAGUAR XJ4.2V8
¥4,980,000
いまがチャンスなビッグセダンのNO.1!?
 X350というコードネームを持つ7代目XJがデビューしたのは2002年のパリ・サロン。最大のトピックはオールアルミ・ボディという革新的な技術を採用したこと。当時はプレス成型アルミシートによるモノコックは他に例がなく、もちろん今でも難易度の非常に高い技術なのだ。アルミを使う最大のメリットは言うまでもなく軽いことで、それはXJに「スポーティ」という新しいキャラクターを与えたのである。
ご紹介する4.2のポイントも、もちろんスポーティな走りにある。軽快で力強く、しかもスムーズで静かに第一級の走りを披露してくれる。さらに、可変ダンパー付きエアサスペンションのもたらす滑らかでフラットな乗り心地も世界のトップクラスと断言していいだろう。軽さはX350型XJの強力な武器なのだ。実際、「軽いボディを持つXJの動力性能と乗り心地は、Sクラスや7シリーズを超えているかもしれない」と評するクルマ好きは多い。
そこで、改めて価格の欄をチェックしてほしい。走行距離が僅か6,000kmの認定中古車が498万円なのである。間違いなく破格だ。数店舗の担当者に話を訊いたところ、やはりXJの相場は下落傾向にあり、1年くらい前に比べ、200万円以上は下がっているという。ここまで安いと、いろいろと疑いたくなるだろうが、昔と違って今のジャガーは本当に壊れない。メカニズムの信頼性は日本車レベルに向上しているし、この物件は正規ディーラーの扱う「信頼」と「安心」の認定中古車なのだから心配は無用だ。
贅を尽くしたエレガントな内外装とスポーティな走りを高いレベルで実現したジャガー製サルーン。もちろんディスカウントストアの駐車場には似合わないが、ガレージの奥にそっとしまっておいて、たまにこっそりリゾートまでドライブを楽しむには打って付けのクルマだ。しかも、10年以上は楽しめるだろう。
XJは手を伸ばせば無理なく届くところまで舞い降りてきている。今はそれほど乗る機会がないとしても、3年後には「買っておいてよかった」と必ず思えるはずだ。
ジャガーXJとはこんなクルマ

ジャガーのフラッグシップ・サルーン“XJ”が7代目にスイッチしたのは2002年のパリ・サロン。上陸を果たしたのは2003年のことだった。ボディは構造材も含めてオールアルミ製、新開発のV6/V8ユニット、可変ダンパー付きエアサスペンションなどを採用、まさにジャガーの威信をかけたモデルだ。その完成度は言うまでもなく世界最高水準に達していて、特に動力性能は圧倒的。スーパーチャージャー付きV8を搭載するXJRの0-100km/h加速は5.3秒! リミッターの作動する250km/hまで1760kgのボディを軽々と引っ張り上げる。2007年に内外装を変更するマイナーチェンジが実施されている。
XJ8 4.2(2006年)★全長×全幅×全高 5090×1900×1450mm ★車重1680kg ★エンジン 4.2リッターV8DOHC ★最高出力/最大トルク 304ps/42.9mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 1075万円

ジャガー世田谷アプルーブドカーセンター
03-5477-3922

 

2009年06月12日

今週の大穴グルマ 番外編 プレミアムSUV特集

今週の大穴グルマランキング

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第1位

MERCEDES-BENZ GL550 4MATIC
¥ 8,480,000
贅を尽くしたSUVのファーストクラス
 今月の『大穴グルマランキング』は、最近になり特に割安感が増している各ブランドのフラッグシップモデルを中心に取り上げる特別企画をお届けしている。今回は、1年ほど前に比べて平均価格帯が200万円以上も落ちているモデルが出始めているプレミアムSUVの特集だ。金融危機の影響が最も顕著に表れたカテゴリーかもしれない。つまり、いまが好機と断言していいだろう。
まずは、メルセデス・ベンツのラグジュアリーSUV“GL550 4マティック”を紹介しよう。メルセデス・ベンツ製SUVの旗艦となるGLクラスが上陸を果たしたのは2006年10月のこと。全長5.1m・全幅1.95mという堂々たるボディに3列シートレイアウトを持つ贅を尽くした室内がトピック。ガラス・スライディングルーフとパノラミック・リアガラスルーフ、ナッパレザーシートをはじめ本革をふんだんに使用したダッシュボードやドアトリム、ボタン操作だけで折りたたみ可能となる3列目の電動可変式シートやフルフラットになる2列目シート、自動開閉テールゲートなど、とにかく装備はライバルたちを寄せ付けない充実ぶり。メルセデス・ベンツがどんな人のためにこのSUVを作ったのかは走らせなくてもわかるはずだ。
取り上げた2年落ちの物件は、走行1.5万kmで848万円という信じられないプライスボードが掲げられている。編集部でリサーチしてみたのだが「1年前なら間違いなく1000万円は超えていたでしょう」と話すディーラー担当者が多かった。何と言っても新車価格は1300万円を超えていたのだから、走行距離が少なく一番人気のアラバスターホワイトをまとう個体ということを考察すると当然の解答だろう。
GL550 4マティックは近くのコンビニまで買い物に行くための足グルマではない。普段はガレージの奥にしまっておいて、たまの休日に、5.5リッターV8に火を入れてリゾートまでロングツーリングを楽しむ。そんな使い方が相応しい。メルセデス・ベンツが特別な人のために仕立てた特別なSUVだ。オーナーに至福の時間を提供してくれることは言うまでもないだろう。
メルセデス・ベンツ GL550 4マティックとはこんなクルマ

Mクラスよりひと回り大きなボディを持ち、7人乗りの3列シートを備えるGL550 4マティック。豪華な装備が特徴なのは前述したとおりだが、387ps・54.0mkgの強大なパワーとトルクを叩き出す5.5リッターV8ユニットや最先端の電子デバイスにより悪路の走破性も非常に高いレベルにあることも見逃せないポイント。さらに、サスペンションには車高調整可能なAIRマティックを採用、オンロードからオフロードまで安全で快適な乗り心地と優れた走行安定性を実現している。まさにスリーポインテッドスターを掲げるに相応しいSUVと言えるだろう。
GL550 4マテイック(2007年)★全長×全幅×全高 5100×1955×1840mm ★車重2530kg ★エンジン 5.5リッターV8DOHC ★最高出力/最大トルク 387ps/54.0mkg ★トランスミッション 7段AT ★新車価格 1280万円

メルセデス・ベンツ品川 サーティファイドカーセンター
03-5479-1700

第2位

BMW X6 3.5i
¥7,665,000
SUVというよりスポーツカーかもしれない
 高い人気を誇るSAVのX5をベースにして「スポーツ・アクティビティ・クーペ」というコンセプトのもと、よりスポーツ性を高めたX6。ドアは5枚あるものの、X5のクーペ版と考えていいだろう。
何と言っても最大のトピックは搭載されるスポーティ指向のパワーユニット。ここで取り上げるxDrive35iの心臓部は、2006年に335iクーペに積まれてデビューしたパラレル・ツイン・ターボとダイレクト・インジェクションを組み合わせた3リッター直6ユニット。充分なパワーとトルクを叩き出すことは言うまでもないが、軽快でスポーツカー顔負けのシャープなレスポンスを持つ。また、車速に応じてギア比を連続可変制御するアクティブ・ステアリングによるステアリングの高い応答性、そしてダンパーの減衰力とスタビライザーの強さを連続可変制御するアダプティブ・ドライブが標準となったことで高速コーナーを安定した姿勢でしなやかに走り抜ける足。そう、GL550 4MATICが高級感と快適な乗り心地に軸足を置いたメルセデス・ベンツらしいSUVなら、X6はスポーツカーなみの運転する楽しさを味わえるBMWらしいSUVと言っていい。X6のキャラはとにかく振り切っている。
さて、取り上げた1年落ちの物件は、走行距離が僅か7000kmで766万5000円。新車同様と言っても過言ではないミントコンディションのxDrive35iなのだ。いくつかのディーラーに訊いてみたところ、リリースされたのが2008年の初夏という新しいモデルだから、1年前なら新車とほぼ同じ価格が付いていただろうとの答が返ってきた。
名機と呼ばれる “N54B30A型”の新しい楽しみ方を提案するxDrive35i。世界屈指のストレートシックスを味わうだけでも766万円の価値はあるだろう。しかも、いまの時代にあって強烈な個性を主張するクルマは貴重な存在。趣味グルマとして隠し持つには最高のSUVだ。
BMW X6とはこんなクルマ

スポーツ・アクティビティ・クーペというコンセプトを掲げて2008年に登場したX6。張り出した前後のフェンダーと鋭くシャープなフロントマスク、またいまにも飛びかかってきそうなワイドで低い姿勢など、ステイリングの雰囲気もスポーツカーそのもの。搭載されるパワーユニットは、4.4リッターV8ツインターボと3リッター直6ツインターボの2種で、ともに2トンを軽く超える巨体を軽快に引っ張る実力を持つエンジンだ。スタイリングと同様に、走行感覚もまさにスポーツカー。高速コーナーでも、SUVの常識を越えるシャープさと軽快感を披露してくれる。市場に媚びない振り切ったキャラを持つスポーツSUVと言っていいだろう。
X6 xDrive35i(2008年)★全長×全幅×全高 4885×1985×1690mm ★車重2250kg ★エンジン 3リッター直6DOHC ★最高出力/最大トルク 306ps/40.8mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 851万円

BMW Premium Selection大和
0120-730-328

第3位

AUDI Q7 3.6FSI Quattro
¥ 5,120,000
スポーツとコンフォートを両立させたアウディ流SUV
 アウディが2006年に満を持してマーケットに投入したフルサイズの本格SUV“Q7”。ラインナップは3.6リッターV6を搭載する3.6FSIクワトロと4.2リッターV8の4.2FSIクワトロの2本立てとなる。最大のトピックは3mというロングホイールベースを利して3列シート(7人乗り)を実現したこと。また、都会的で高級感のあるエクステリアとインテリアも見逃せないポイントとなる。走らせなくとも、スタイリッシュなイメージを持つアウディ・ファミリーの一員であることがすぐに判るだろう。
また、実際に走らせてもアウディらしさを強烈にアピールするのもQ7。V6/V8ともに、全域にわたって緻密なまわり方をするユニットで、そのフィーリングは高級スポーティ・サルーンに近い。そのスタイリングから想像できるように、基本的にオンロード、特に高速走行を重視していて、しなやかなフラットライドで快適なクルージングを楽しめるように躾けられている。スポーティな走りと快適な乗り心地を高性能ユニットと最先端の電子デバイスを駆使しながら、高次元で両立させているのがアウディらしい。大柄なSUVながら、見ても走らせても泥臭さが微塵もないのである。
ご紹介する物件は、512万円のプライスタグを付けるホワイトボディがいい雰囲気を醸す走行2.45万kmの3.6FSIクワトロ。新車価格を考えれば、オプションのマルチメディアインターフェース(MMI)を搭載している個体なのだから非常に買い得だ。いくつかの店舗に訊いてみたところ、1年前なら少なくとも600万円は超えていただろうと話す。
Q7は、ボディサイズや燃費のことを考えると、気軽にコンビニなどへ買い物に行くために使う足グルマには不向きかもしれない。しかし、たまの休日にガレージから引っ張り出し、ロングツーリングを楽しむには好適なSUV、いやGTカーとなる。こういう雰囲気のクルマは乗る前の儀式を忘れてはならない。そう、洗車を自分の手で行い内外装を磨き上げることだ。20-30年前、輸入車オーナーの誰もがそうしていたように……。
アウディQ7とはこんなクルマ

メルセデス・ベンツ、BMW、VWなど、ドイツの強豪たちが次々とプレミアムSUV市場に打って出るなか、ひとり精悍の構えを崩さなかったアウディが、最後の大物として2006年にリリースしたQ7。日本には3.6リッターV6を搭載する3.6FSIクワトロと4.2リッターV8の4.2FSIクワトロが導入された。最大の特徴は全長が5mを超える堂々たるボディ。そのため室内は広大で、3列目のシートにもミニバンなみの居住空間が用意されている。V6/V8ユニットはともに巨体を軽々と引っ張る高い性能を持ち、その加速力はスポーツセダンに引けを取らない。まさに世界屈指の高級SUVと言っていいだろう。
Q7 3.6FSIクワトロ(2007年)★全長×全幅×全高 5085×1985×1740mm ★車重2300kg ★エンジン 3.6リッターV6DOHC ★最高出力/最大トルク 280ps/36.7mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 743万円

Audi Approved世田谷
03-5752-4455

 

2009年06月18日

大穴グルマランキング番外編  4WDスポーツカー特集

今週の大穴グルマランキング

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第1位

LAMBORGHINI GALLARDO
¥ 17,000,000
洗練された新世代のスーパーカー
 いまや認定中古車.comの名物コンテンツとなった「大穴グルマ ランキング」。今週もパワーアップ企画の増刊号「いまがチャンスなクルマ」をお届けしよう。この企画は、とにかく常識を越えるスピードで中古車の買い得感が増しているラグジュアリーと呼ばれる特別な存在感のあるクルマの特集だ。今回は4WDを採用するピュア・スポーツカーをご紹介したい。まずは、いつの時代もクルマ好き垂涎のブランドとして君臨するランボルギーニが2003年にリリースしたV10モデルのガヤルドを取り上げよう。
 ご存じのようにランボルギーニは、アウディ・グループの傘下に入って以来、メカニズムの先進性と信頼性を飛躍的に向上させた。その新生ファイティングブルの第一弾として登場したのはL147のコードネームを持つ6.2リッターV12を搭載するムルシエラゴだった。そして、およそ1年半遅れてリリースされたのが5リッターV10のガヤルド(L140)だ。
 上の写真でもわかるように、前進したキャビンとエッジが利いたモノフォルムが特徴のボディデザインは、路上の主役を獲るに相応しい迫力に満ちている。このアルミ・スペースフレーム構造を採用した1430kgの軽量ボディを引っ張るのは、520psの強大なパワーを叩き出すオールアルミの90度V10。パワーウェイト・レシオはなんと3kg/ps以下!0-100km/h加速:4.2秒、最高速:309km/hと聞けば、誰もがファイティングブルらしい凶暴なキャラを想像するだろう。ところが実際走らせると誰もがその扱いやすさに驚くはずだ。セミATを操り街中を普通に走らせている限り、まず手に汗を握ることはないし、特別な運転の技量も必要ない。高速コーナーも4WDらしく安定した姿勢で駆け抜けてくれる。乗り心地も乗員に過度なストレスを与えるほど硬くなく、むしろ舗装路では快適に走れると言っていいほど。そう、ガヤルドは見た目とは異なりグッとユーザーフレンドリーに進化しているのである。カウンタックやディアブロとは別物と考えていいだろう。
 ところで取り上げた物件は走行僅か3500kmで1700万円。独自に調査してみたのだが、1年前なら2000万円を超えるプライスタグが付けられていたもようだ。走行感覚と同様、中古車価格もかなりフレンドリーになってきているから、スーパーカーに憧れていた方には狙い目である。
 でも、身近な存在になったとはいえ、ランボルギーニは近くの商店街へ買い物に行くための足グルマではない。普段はガレージの奥にそっと隠しておいて、たまの休日に引っ張り出して至福の時間を堪能する。そんな使い方が相応しいだろう。ちなみに、突然の豪雨でも、極端にペースを落とさずに走れるのも4WDの足を持つガヤルドのトピックだ。速度計に注意しながら、存分に楽しんでいただきたい。
ランボルギーニ・ガヤルドとはこんなクルマ

新世代ランボルギーニの旗艦となる兄貴分のムルシエラゴに続き、ガヤルドがデビューしたのは2003年のこと。アルミ・スペースフレーム構造を採用、前後バンパーなどを除いてボディパネルもアルミ製となり一気に近代化が図られたのが最大のトピック。ミドに搭載されるオールアルミ製の5リッターV10エンジンは500psを超える強大なパワーを誇るとともに、意外に扱いやすく躾けられているのも特徴。開発陣が「毎日使える真のスポーツカー」を目指したと言うように、街乗りでの乗り心地もよく、エアコンも乗用車並みに効く。ただし、ひとたびアクセルペダルを踏み込めば、0-100km/h:4.2秒、0-400m:12.6秒というスーパーカーらしい第一級の加速力を持っていることも忘れてはならない。トランスミッションは6段MTとパドルでシフトできる6段セミAT(E-ギア)が用意されている。駆動方式は4WD。 
ガヤルド e-gear(2007年)★全長×全幅×全高 4300×1900×1165mm ★車重1430kg ★エンジン 5リッターV10DOHC ★最高出力/最大トルク 520ps/52.0mkg ★トランスミッション 6段セミAT ★新車価格 2207万6000円

ランボルギーニ名古屋
0561-64-7011

第2位

AUDI R8 4.2FSI Quattro
¥13,940,000
アウディ製のクールなスーパーカー
 ランボルギーニ・ガヤルドを「意外に」扱いやすいスーパーカーとしてご紹介したが、アウディ製スポーツカーの頂点に立つR8には、「もちろん」高い快適性とスポーツ性を両立させている、という表現が相応しいだろう。
 ルマン・カーそのままのネーミングとなるR8がリリースされたのは2007年のこと。パワーユニットは4.2リッターV8のみの設定だった。そして、今年になって5.2リッターV10を搭載する5.2FSIクワトロがリリースされているが、ここでは認定中古車の流通量が安定している4.2FSIクワトロを取り上げよう。
420psの最高出力を持つミドシップ・スポーツと聞けば、手懐けるには特別な運転技術が必要だし、神経と体力をすり減らすタイプのクルマと思うだろう。しかし、R8にそんな心配は杞憂で、後ろから押し出されるような加速感以外に、ミドに強力なV8ユニットを積んでいることを意識させられるシーンは皆無だ。ステアリングフィールやスロットルレスポンスにも神経質なところがなく、またサスペンションもピュア・スポーツカーで他に例を見つけられないほどしなやかにストロークする。かといって、退屈なスポーツカーではなく、見ても乗っても高性能マシーンの雰囲気が濃厚に伝わってくるのがアウディ製スーパーカーの真骨頂。つまり、運動性能と快適性を最高水準で両立させているのである。4WDのクワトロが提供してくれる強力なトラクションが大きく貢献していることは言うまでもないだろう。
 ところで、ご紹介する走行僅か8,400kmの4.2FSIクワトロが付けるプライスタグは1394万円だ。非常に買い得と断言できよう。いくつかのディーラーに訊いてみたのだが、やはり1年前より100万円以上は安く買えるようになったと答える担当者が多かった。
 クルマの持つ価値はそのまま、価格だけが落ちてきている代表格と言っても過言ではないアウディR8。いまガレージに収めておけば、2年後にはきっと「あの時買ってよかった」と思えるはずだ。
アウディ R8とはこんなクルマ

アウディが放つミドシップ・スポーツ“R8“は、ルマン・カーそのままのネーミングを採用して2007年・夏にデビューを果たした。搭載されるパワーユニットは420ps/43.8mkgを叩き出すRS4譲りの4.2リッターV8FSI。0-100km加速は4.6秒、アルミボディを301km/hまで引っ張り上げる実力を持つ。駆動方式はもちろん4WDのクワトロとなる。2009年に5.2リッターV10を搭載する5.2FSIクワトロが追加設定されエンジンは2本立てとなった。内外装のすべてが非日常的な塊でありながら、大人しく走らせれば普段使いもこなすところがR8の真骨頂。それこそがアウディの流儀なのだ。
R8 4.2FSI クワトロ(2008年) ★全長×全幅×全高 4435×1905×1250mm ★車重1630kg ★エンジン 4.2リッターV8DOHC ★最高出力/最大トルク 420ps/43.8mkg ★トランスミッション 6段AT ★新車価格 1700万円

Audi Approved 豊洲
03-3534-4412

第3位

PORSCHE 911 Carrera 4S
¥ 11,550,000
4WDは911が到達したベストな選択
 ご存じのように911には、初代から脈々と受け継がれてきたいくつかの約束事がある。それは系譜そのものと言っても過言ではなく、キャラクターを決定し、また人気を獲得するための源泉になっているのかもしれない。まずはリアエンジンであること、そして水平対向6気筒であること。また、特殊なレース仕様のモデルを除けば後席が備わっていること、インテリアは必要以上に飾り立てないことなどが上げられる。いっぽう、「最善」を追求して、伝統を打ち破るメカニズムを採用したことが2回だけあった。1998年に登場したTYPE996で空冷ユニットを捨て去ったことは記憶に新しいが、タイプ964(1989年)で4WDモデルをリリースしたことも忘れてはならない。
 さて、911の「最善」はどちらの駆動方式なのか。これについてはフリークの間で賛否両論あるようだが、一般的な人がハイパワーのスポーツカーを安全に走らせるには4WDが最適なのは言うまでもない。特にリアのオーバーハングにパワーユニットを積む911の場合、高速での直進性やコーナリングの安定性においては4WDモデルのほうがあきらかに優れているのだ。欧州では、すでに911のスタンダードがRWDから4WDに移行している事実もそれを証明しているだろう。
 ところで現行911(タイプ997)の4WDモデルといえば、ターボなども用意されているものの、認定中古車を探すならカレラ4がお勧めだ。流通量が安定していて割安感もある。取り上げた2006年式の物件は走行1万kmで1155万円。前期型だが3.8リッター版のカレラ4Sで、しかもスポーツクロノパッケージなどの高価なオプションを満載していることを考えると買い得感は非常に高い。いくつかのディーラーに取材してみたところ、「1年前なら少なくとも1300万円付近に達していたでしょう」と答える担当者が多かった。まさに、いまが買いどきと断言できる。
 カレラ4は特に初めて911を購入する人にお勧めしたい。「空冷ユニット+後輪駆動こそ911本来の姿」、これはフリークが作り出した「迷信」だ。911という優れたスポーツカーを存分に堪能するなら、4WDモデルがベストな選択になるだろう。
ポルシェ911 カレラ4Sとはこんなクルマ

TYPE996の後継モデルとしてTYPE997の911がデビューしたのは2004年のこと。フロントマスクやリア、またインテリアなどにクラシカルなデザインを採用したことが奏功して世界中で大ヒットを記録している。ご存じのように、カレラは911の中核を担うモデルで、その後につく“4”は4WDを、Sはハイパフォーマンス仕様の3.8リッター版を意味している。2009年モデルでは、エンジンを直噴のフラットシックスに換装、トランスミッションもティプトロニックからPDKに変更されるなど大きく手が入った。また、センターデフも電子制御方式(PTM)に進化している。カレラ4の特徴は、RWDのカレラ2に比べ「安定して安全に走れる」、これに尽きるだろう。空冷時代とは異なり、いまや重量増によるマイナスポイントは皆無と断言できる。ちなみに認定中古車でお勧めしたいのは前期型(2004-2008年)だ。流通量が豊富で探しやすく、買い得感も高い。
911カレラ4S ティプトロニック(2006年) ★全長×全幅×全高 4425×1850×1300mm ★車重1520kg ★エンジン 3.8リッター水平対向6気筒DOHC ★最高出力/最大トルク 355ps/40.8mkg ★トランスミッション 5段ティプトロニック ★新車価格 1490万円

ポルシェセンター浜田山 認定中古車センター
03-3313-0986

 

2009年06月26日

大穴グルマ ランキング 番外編 ハイパフォーマンス・セダン特集

今週の
大穴グルマランキング

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第1位

Audi RS4
¥ 6,430,000
最も硬派なスーパーセダン!
 6月の「大穴グルマ ランキング」は、パワーアップ企画としていま特に割安感が増してい るスペシャルモデルの特集をお届けしている。今回はクルマ好きならぜひ注目してもらいた いスーパーセダンのメインストリーマーである2台を紹介しよう。まずは、アウディ製ハイ パフォーマンス・セダンのなかで、最もスポーツ性の高いモデルと言っていいだろう。A4の ボディをベースとするモンスター・マシーン“RS4”である。
ご存じのようにRSと言えば、ツインターボのイメージが強いが、現行のB7型RS4がコンパク トなフロントに押し込んだのは自然吸気の4.2リッターV8ユニットだ。言うまでもなく420ps の強大なパワーを発揮するこの高性能エンジンがRS4の魅力の源泉。なにしろポルシェ911カ レラとほぼ同じ4.1kg/psのパワーウェイト・レシオを持つのだから、世界屈指のハイパフォ ーマンス・セダンと思って間違いない。アクセルペダルを深く踏み込めば瞬く間に非日常の 世界に誘ってくれるだろう。そのパンチ力はエギゾチックカーを超えると言っても過言では ない。そしてRS4のキャラクターを決定するもうひとつの要素がスポーツカーのように引き 締まった足。街中ではそれなりにしなやかではあるものの、セダンのサスペンションとして はあきらかに硬い。だからこそ、ピュア・スポーツカー顔負けの高いスタビリティを実現し ているのだ。 さて、取り上げた物件は走行1.9万kmで643万円だ。取材を行うまでもなく買い得と言えるだ ろう。実際、いくつかのディーラーに話を訊いてみたのだが「1年前なら少なくとも800万円 を超えていたでしょう」と話す担当者が多かった。まさにいまが買いどきと断言できよう。
RS4は普段使いも余裕でこなす懐の深いハイパフォーマンス・セダンだ。しかし、足にする にはもったいないモンスター・マシーンであることも間違いない。ガレージの奥にそっと収 めておくだけの価値を持つクルマである。きっとクルマ好きにとっての一生モノになるだろ う。
アウディRS4とはこんなクルマ

RSはアウディ製ハイパフォーマンス・セダンの頂点に与えられる称号だ。A4をベースに した現行型のRS4が上陸を果たしたのは2006年のこと。スーパーセダンの常道手段であるコ ンパクトなボディに大排気量の高性能エンジンを積むこのカテゴリーのメインストリーマー である。搭載される4.2リッターV8は、Q7などを引っ張るユニットを究極まで研ぎ澄まし 420psのパワーを発揮。ピュア・スポーツカー顔負けのパワーウェイト・レシオを持つ。そ の完成度の高さはレーシングカー・エンジンに匹敵すると言っても過言ではない。また、引 き締まったサスペンションと4WDのクワトロシステムが、高速コーナーでも強力なロードホ ールディングを提供してくれる。まさに無敵のモンスターと言えるだろう。
RS4(2007年)★全長×全幅×全高 4585×1830×1420mm ★車重1730kg ★エンジン 4.2 リッターV8DOHC ★最高出力/最大トルク 420ps/43.8mkg ★トランスミッション 6段 MT ★新車価格 990万円

Audi Approved調布
0424-87-3925

第2位

BMW M5
¥ 6,800,000
スリリングな刺激と快適性を見事に両立させた大人のスーパーセダン
 先に紹介したアウディRS4と若干異なる方向性を与えられたBMWのハイパフォーマンス・セ ダンであるM5。ボディがRS4よりひとまわり大きく、ノーマルの5シリーズと変わらぬ高い快 適性を持つ。
最大のトピックは、F1エンジンを扱う職人が手がけたと言われている新設計の5リッターV10 ユニットを採用していること。そのスペックは507ps/53.0mkgという強力なもの。実際、0 -100km/hを4.7秒で加速してみせる高回転・高出力型のマルチシリンダー・エンジンは、芸 術品と言っても過言ではない。ただし、M社の開発陣はそのレーシングカーなみのポテンシ ャルを持つ世界屈指の強力エンジンを最新の電子デバイスを用いて見事に調教しているのが 現行M5の性格そのものと言える。たとえば、始動時は最高出力を400psに絞るP400が選択さ れていて、そのスイッチを1回押すことで最高出力を得られるP500となるほか、iDriveを使 ってスロットル・レスポンスが鋭くなるP500スポーツをセレクトできる。
また、サスペンションにも仕掛けがあって、EDCを3段階に切り替えることによって、スポー ツカー的な刺激を楽しむこともできるし、コンフォート・モードではサルーンのようなしっ とりした乗り心地を味わえるのだ。
さて、取り上げた物件の価格の欄をチェックして驚いた方も多いだろう。走行約2万kmで 680万円! 前述したように、クルマとしての価値が非常に高いレベルにある特別なモデルな のだから非常に割安だ。いくつかのディーラーに取材したところ、1年前なら900万円以上の プライスボードが掲げられていてもおかしくないと答える担当者が多かった。それもそのは ず、新車価格は1300万円を超えているのである。
いつの時代も特別なオーラを放ち続けるM5。ガレージの奥にそっとしまっておいて、たまの 休日に引っ張り出し、ロングツーリングを楽しむ趣味グルマとして好適なモデルだ。繰り返 しになるが、M5の認定中古車が600万円台で購入可能なのである。まさに好機到来と言えよ う。
BMW M5とはこんなクルマ

E28型をベースとする初代M5が登場したのは1984年。現行E60型のM5は4代目となる。歴代 モデルがそうであったように現行型のトピックもやはりパワーユニットにある。搭載される のはなんと当時のF1マシーンと同じV型10気筒自然吸気エンジン。M社が開発したこのS65型 V10には、ダブルVANOSはもちろん、独立式電子制御スロットルバルブなど最先端のテクノロ ジーが投入され500馬力を超える驚異的なパワーを叩き出すことに成功している。M5の真骨 頂は、このレーシングカー・エンジンなみの完成度を誇る名機を普段使いもこなせるように しっかり調教していること。サスペンションも手元のスイッチでスポーツとコンフォートに 切り替えられる。サイボーグ化した新世代のビジネスマンズ・エクスプレスと言えよう。
M5(2006年)★全長×全幅×全高 4870×1845×1470mm ★車重1880kg ★エンジン 5リ ッターV10DOHC ★最高出力/最大トルク 507ps/53.0mkg ★トランスミッション 7段セ ミAT ★新車価格 1330万円

BMW Premium Selection小牧
0568-75-7523