ホンモノとは何か?
これを語るには、定義付けが必要です。
その定義は、それぞれによって違ってくるでしょう。まぁ当然の事ですが。
さてさて、良いモノと悪いモノの見分けかたの目安として、価格と言うものがあります。
高いものほどよくて、安いモノはそれなり・・・
一般的にはそれは往々にして正しい事が多いし、安いモノ・高いモノの価格にはそれなりに理由があるからです。
そして、その価格に対して価値観が合えば購入すればいいし、高いと思えば買うのをやめてしまえばいいのです。
しかし本当に世の中の全てが、その価格によって見極める事が出来るのでしょうか?
クラシックカーなどの希少なものになると、その価格は千差万別です。
同じようなモノが有った場合、多くの人は高いほうが良いモノだと思いがちです。
これは、大分昔にクルマ屋さんから聞いた話です。
そこに長い間有った1台のクルマ、僕が見た時は、まぁこのくらいの値段なら興味のある人は買っても良いと思っていたのにいつまでも売れ残っていたクルマでした。
それが突然売れたのでした。
なぜ売れたのかを聞いたところ、「どうせ売れないなら一緒だし、値段を思いっきり高くした。」とのことでした。
単に高くしただけでクルマが売れたのです。中身は何も変わっていないのに・・・。
これが悪徳かどうかは置いておいて、購入者は価格から安心できると判断したのでしょう。
このクルマ屋さんは、普段はそんなことはしていません。でも、普段からそういう商売をしているところがある事も事実です。
先にも書きましたが、理由があるから高かったり安かったりする訳ですが、人々が普通と思うその前提を悪用した、理由も無く高いモノも世の中にある事を知っておかなくてはいけません。
昔、食べ物の話をしていて、「これは美味くていいものだ」と言った人に「美味いかどうかはそれぞれの嗜好性だし、僕が美味いと思うかはわからないじゃん。」と言うとその人は「美味いに決まってるだろ!高いんだから!」と。
全ての答えはここにあります。
高いから美味いのではなく。多くの人が美味しいと認めているそれを作るのに結果コストがかかっている。と言う事ではないでしょうか?
アンダーライン部が高い理由です。価格は決して美味しい理由ではないのです。
世の中には、同じような程度のクルマ(とくに旧車や名車)で値段が倍ほども違う事があります。
惑わされずに見極める目を養う必要がありそうです。