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輸入車初補助金対象車「S Hybridロング」いよいよデビュー

S-Hybrid去る9月3日、都内六本木にてメルセデス・ベンツS Hybrid ロングの発表がありました。
いよいよというか、遂にという感じです。待ちに待った方も多かったのではないでしょうか?

このSハイブリットは、従来モデルのS350をベースにエンジンを高効率化しさらにトランスミッションとの間に薄型モーターを組み込んだ「マイルドハイブリット」モデルで総合出力は299ps、総合最大トルクは385N・mを発生し低燃費を実現しながら車格に合った余裕の走りを実現しています。

詳細なスペックや実際のインプレッションなどは、これから続々と雑誌等で一流ジャーナリストの手によって紹介されると思うので、そのあたりはお任せするとして、僕がこのクルマで非常にメルセデス・ベンツらしく感じたのは、今回採用したハイブリットの方法が所謂「マイルドハイブリッド」呼ばれる方法だったことです。

以前このコーナーでもちょっと書いたことがありますが、トータルでエコを目指す場合、効率なども考えると目新しいインパクトのあるシステムを奢ったモノは消費者の興味も引きプロモーションもやりやすいとは思うけど、実際には従来、今まで研究開発してきたものを最大限に生かしつつ、現実的なエコを実現するほうが良いと思っています。そして、シンプルで効果の高い方法はダウンサイジングであるとも思っています。

このSハイブリットの出力等が総合出力と表記しているのは、エンジン部分279ps、モーター20psをあわせての馬力を表記しているからですが、このハイブリットのすばらしいところは、国産の同等クラスのフルハイブリット車に使われているモータの出力が224psとたまげるような高出力モーターを使用しているのに対し、「マイルドハイブリット」を採用することでたった20psのモーターで十分な効果を得ているところです。

口の悪い人は、「そんなオマケ程度のモーターをつけただけじゃニセモノだ」という人も居るようですが、僕からすれば浅はかとしか良い様が有りません。

これは、ちょっと考えれば分かることですが、高出力を得るためには大型化してしまうしそれだけ電力も必要ということです。その為に大きく重いモーターとこれまた重いバッテリーが必要になります。

象などの大型の動物などのように、自らが生きていくために絶えず食べ続けることが必要なように、そのクルマ自体を動かすために必要とする燃料が多くいると言うことです。

その点このマイルドハイブリットは、およそ宣伝文句には向かないような20psのモーターを同社の最新環境対策技術「ブルーエフィシェンシー」により必要にして十分なものにしています。

この「ブルーエフィシェンシー」についても同社のサイトをぜひ参照いただきたいのですが、簡単に言うとエコを実現するための積み重ね技術のようなもので、実態自体はありません。しかし、手段と目的が非常にはっきりしています。そんなメルセデス・ベンツだからこそ「マイルドハイブリット」の採用も頷けます。

今の世の中の風潮としては「ハイブリット」にすれば売れる的なところもあり、売るための商品開発になってるのでは?と思ったりすることがありました。しかし、このSハイブリットが「マイルドハイブリット」を採用しエンジンをアトキンソンサイクル化するなど、今出来る現実的で最善な方法にて軸のぶれないクルマ造りをし世に送り出してくれるなど、さすがメルセデス・ベンツ!といわざる得ないでしょう。

早いところでは、今月の中旬あたりには試乗が出来るディーラーも出てきそうです。

クルマのなんたるかをお分かりの諸兄・諸君には是非ともディーラーへと足を運んでいただきたいと思っています。


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